運用するならつみたてNISA?それともiDeCo?
「2022年こそ運用を始めたい」という方もいるでしょう。年収400万円台で貯蓄のほかに運用を始める場合、何から手を付ければよいでしょうか。
資産形成の制度として、耳にする機会が多いのが「つみたてNISA」と「iDeCo」です。どちらも通常20.315%の運用益が非課税になる制度です。
毎月コツコツと一定額を積み立て投資で、初心者の方でも始めやすいでしょう。
ただし、それぞれに特徴があります。
つみたてNISAは毎年40万円まで、最長20年間(非課税運用額は最大総額800万円)を非課税で運用できます。運用商品は投資信託などの中から自分で選びます。
こちらは途中で売却もできるので、もしもの時に引き出すことも可能です。ただ元本割れのリスクは考えておきましょう。
iDeCoは毎月の掛金が所得から控除されたり、受取時に公的年金控除や退職所得控除が使えたりといったメリットもあります。選べる金融商品は元本確保型(定期預金や保険)と投資信託です。
ただ年金制度の一部なので、原則60歳までは引き出せません。また、拠出限度額は自営業や専業主婦、会社員などでそれぞれ異なるので、事前に確認しましょう。こちらについても元本確保型でなければリスクがあります。
まずはじめやすいのは、途中で引き出せるつみたてNISAでしょう。病気やケガをしたり、収入が減ったり、離婚をしたりといった「もしもの時」は誰しも予見できないものです。
ただ公的年金のみで生活するのは厳しい方が多いですから、資金に余裕ができたらiDeCoもはじめると安心ですね。
これまで平均をながめてきましたが、各ご家庭で収支や育児環境などは異なります。2022年、わが家は貯金や運用などどうしていくかについて、この年末年始にじっくり考えるのも良いでしょう。
参考資料
- 厚生労働省「2019年 国民生活基礎調査の概況」
- 総務省統計局「家計調査(貯蓄・負債編)詳細結果表(2020年(令和2年)第8-2表)」
- 国税庁「令和2年分(2020年)分民間給与実態統計調査」
- 金融庁「つみたてNISAの概要」
- LIMO「つみたてNISAかイデコ始めるなら、正直どっちがいいか?イデコで資産1000万円の達人に聞いてみた」
宮野 茉莉子