厚生年金の「個人差と男女差」

サラリーマンが加入する厚生年金の場合、保険料を決めるしくみが国民年金とは異なります。

現役時代に収入に応じた保険料を納め、それが厚生年金加入期間とともに老後の受給額に反映されるのです。よって、国民年金にはない、幅広い個人差が出ます。

ここでは、民間企業の会社員が受け取る「厚生年金保険（第1号）」の受給額を見ていきましょう。この受給額には、国民年金（老齢基礎年金）部分が含まれています。

厚生年金の受給額はいくら？【平均・分布】

厚生年金の受給額「平均・分布」を整理！

【男女別】厚生年金保険（第1号）・年金月額

※国民年金（老齢基礎年金）の平均月額を含む

全体平均月額：14万4268円

  • 男子平均月額：16万4770円
  • 女子平均月額：10万3159円

上記の厚生年金保険（第１号）の年金月額から、国民年金部分を差し引いてみましょう。全体・男女、それぞれの平均月額で計算してみます。

  • 全体平均月額：14万4268円－5万5946円＝8万8322円
  • 男子平均月額：16万4770円－5万8866円＝10万5904円
  • 女子平均月額：10万3159円－5万3699円＝4万9460円

国民年金部分を差し引いた金額を比較すると、男女で2倍以上の差がありますね。いまのシニア世代が若い頃は、共稼ぎ世帯や、長く働き続ける女性の割合が少なかった時代。

働き方が多様化し、子育て・介護などと仕事の両立を後押しする制度が増えるこんにち。現役世代の私たちが老後を迎えるときは、この男女差は解消の方向に向かっていることが推測できます。