「日本のFINANCIAL INNOVATIONの推進」を標榜し、2016年2月にスタートした「FINOLAB」が、東京・大手町の中心に位置する「大手町ビル」に移転。2017年2月1日、グランドオープンにあたり、リニューアルオープニングイベントが行われた。
大手町の歴史あるビルが最先端の金融イノベーションの拠点に
リニューアルオープニングイベントでは、まず三菱地所の湯浅執行役常務がFINOLABのリニューアル趣旨を説明。「60年の歴史ある大手町ビルに最先端のFinTech(フィンテック)ラボを設立したことは新旧世界の融合する未来を予感させる。大手町は金融のみならず、様々な企業や情報が集積している。我々の想像を超えた化学反応がこの場所から起こることを期待している」と述べた。
金融庁総務企画局の神田企画官は「金融庁としては、この1年間、①法整備、②決済の高度化対応、➂FinTechエコシステムの構築、という3つの柱を中心にFinTechを強力に推進してきたという自負がある。1年前の期待以上になってこの場所にやってきたと感じる。ぜひこの場をエコシステムの中心にしてほしい」と、FINOLABに対する期待を強調した。
FINOLABは、今回の移転にあたり、フロアを従来の2.4倍に拡張。運営責任者であるISID伊藤千恵氏によれば、今回のリニューアルポイントは、①企業会員の参画によるビジネスマッチングのより積極的な推進、②メンバーズプロジェクトのサポート、➂ゾーニング・セキュリティ強化など金融ライセンス取得をめざすスタートアップを支援する施設の改善、④FinTechスタートアップのソリューションの導入など実証実験の推進、⑤グローバルFinTechのハブに位置づけられるネットワークの構築、の5つだと言う。
企業会員には、みずほFG、静岡銀行、農林中央金庫、富士通、全日空商事と、そうそうたる企業が名を連ねる。FinTechをより具体的かつ実用的なものにしていくための環境が整ってきたと言えそうだ。
FinTechスタートアップのビジネスを支える「FINOLAB」
FINOLABは三菱地所、電通、電通国際情報サービスによる3社協業事業。Fintechによるイノベーションを生み出す拠点として2016年に開設された。世界有数の国際金融センターである東京・大手町エリアに居を構え、許認可や法規制、業界慣習等、通常のTechベンチャーと比べ起業・成長難度の高いFinTechスタートアップの創業・成長を支えている。
今回のリニューアルにあたっては、2016年からのファーストステージの1年間で得たノウハウをもとに、生体認証による入退館記録セキュリティシステムやイベントスペース、会員ラウンジの設置など、FinTechスタートアップの成長に最適かつ様々なワークスタイルに対応するセキュリティと環境を実現している。
LIMO編集部