年金だけに頼らない老後対策は?

現在年金を受給しているシニア世代の、年金受給額を見てきました。意外に少ないと感じた方も多いでしょう。年金は現役世代がその時代の高齢者を支える仕組みのため、このまま高齢化社会が進めばもっと受給額が減る可能性もあります。

年金だけで老後を過ごすのは難しいととらえ、自分でできる老後対策を始める必要があるでしょう。
いくつかの方法をご紹介します。

■その1 年金受給額を増やす方法を知る

まずは年金の未納期間や猶予期間がないか確認しましょう。国民年金(基礎年金)を満額受給するためには、全期間納付することが大切です。公的年金には「遺族年金」「障害年金」という保障機能があることも忘れてはいけません。いざというときに保障が受けられるためにも、正しく年金保険料を納めているのか確認しておきたいですね。

■その2 必要保障額を知って貯金する

老後の目安生活費から年金額を差し引くことで、月々の不足分が算出できます。老後を65歳から100歳と仮定して、35年分の備えが必要ということ。準備を早めに始めることで、資産を増やすことは可能です。

■その3 お金に働いてもらう=資産運用にチャレンジする

コツコツ貯金をするのは、簡単なことではありません。目先の生活費や教育費、住宅ローンなどでやりくりが難しい人も多いでしょう。また貯金には、インフレのリスクもあります。

目標貯金額に届きそうにない場合には、資産運用にチャレンジするのも一つの方法です。

運用というとリスクが不安になりますが、今はつみたてNISAやiDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)など、政府が後押しする資産運用もあります。少額からでも始められ税制面でもメリットがあるので、初心者にも始めやすい投資と言えます。

投資では、リスクを抑えるために「長期運用」が肝心。早めに始めれば、それだけリスクを抑えやすいということです。投資先(ファンド)は自分で選べるので、まずは情報収集から始めてみてはいかがでしょうか。

参考資料

  • 厚生労働省「令和元年度 厚生年金保険・国民年金事業年報」

LIMO編集部