米株に比べて日本株は出遅れ感がありましたが、そろそろ見直しの買いが入ってもいいころです。政策進展への期待もあることから、今週は底堅い動きになるのではないでしょうか。
ただし、相変わらず米株の動向に振られがちなのは変わりません。量的緩和や利上げの観測により米株が乱高下することもあるので注意が必要です。
15日には中国の10月固定資産投資・社会消費品小売総額・工業生産・主要70都市新築住宅価格動向、米ニューヨーク連銀の製造業景況指数、18日は米フィラデルフィア連銀の製造業景況指数も発表されます。
週初下落するものの主要な移動平均線に支えられる
先週の日経平均の値動きをテクニカル面から振り返ってみましょう。前週は、25日移動平均線、75日移動平均線、200日移動平均線の収れんから上に放れました。先週はさらに続伸するかどうかが注目点でした。
実際には、週初から長い陰線となり下落。3日連続で下落し、25日線、75日線、200日線付近まで再び迫ってきました。しかし、その後はこれらの主要な移動平均線に下値をサポートされると、逆に長い陽線となって反発。結局往って来いのような形になりました。
今週以降の展開はどうなるでしょうか。チャートの形は悪くありません。現在、10月6日を大底とする短期的な上昇トレンドができています。先週、主要な移動平均線を割り込むと、この上昇トレンドが崩れるところでしたが、しっかりと押し目で反転しました。
まずは、直近の戻り高値である11月4日の高値(2万9880円)、心理的節目となる3万円突破に期待したいところです。その後の上値メドは9月14日の高値(3万795円)になります、そこを抜けると視界が広がっており、さらに上昇することも期待できます。
ただ、このあたりまでは過去に売買が積みあがっているため、抜けるのには若干パワーがかかるでしょう。それだけに抜けた後は、レジスタンスラインがサポートラインに変わり、一段上のステージに上がることになります。
下原 一晃