2021年11月2日に行われた、IDEC株式会社2022年3月期第2四半期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。

スピーカー:IDEC株式会社 代表取締役会長兼社長 舩木俊之 氏
IDEC株式会社 経営戦略企画部 コーポレートコミュニケーション担当 元山理映子 氏

2022年3月期第2四半期決算説明会

舩木俊之氏:社長の舩木でございます。本日はご多忙の中、ご参加いただき誠にありがとうございます。おかげさまでIDECは、2022年に設立75周年を迎えます。

続きを読む

100周年に向けてさらなる成長を目指していくため、現在新たな中期経営計画の策定に向けて準備を進めており、収益性を向上させるために最大限の努力を続けてきました。今回の上期決算で、みなさまによい結果を報告することができ、大変うれしく思っています。

IDECを取り巻く環境

現在、国内外で、設備投資の需要が堅調に推移しており、世界的な経済活動の再開にともなって、ほぼすべての地域で受注が好調に拡大しています。また、以前からIDECが注力してきた「工作機械」「半導体製造装置」「ロボット」などの各業界でも、業績が大きく回復しています。

上期の業績

IDECグループでは、新型コロナウイルスの影響だけでなく、さまざまな市場の変化に対応し、収益性を高めていく取り組みを推進してきました。その結果、上期の業績は、75年の歴史の中でも過去最高の売上高、利益となりました。

営業利益率も大幅に改善し、13パーセントを超えることができました。

連結業績概要

7月から9月までの第2四半期の営業利益率は、14.5パーセントまで向上しています。配当も当然、増配となり、中間配当を40円、年間配当予想を80円とします。

成長戦略の推進

現在、成長戦略の要となる、新たな技術営業体制の構築も行っています。IDECの強みである、HMIや安全をコアとしたシステムソリューションを提供し、カスタマーサクセスを実現することを目指していきます。

収益性の向上

収益性の向上については、国内外の拠点再編による固定費の削減や、大胆な業務改革を推進することで、販売管理費を低減するとともに、原材料の選定や設計変更を行うことで価格上昇の影響をミニマイズし、粗利を改善しています。

2022年3月期連結業績予想

部品不足などの課題もありますが、現在も受注は高水準で推移しており、通期業績予想は、売上高690億円、営業利益92億円、営業利益率13.3パーセントに上方修正しました。

新中期経営計画はあらためて発表しますが、ポストコロナなど、先を見据えて、明確なビジョンを策定し、さらに高収益を出せる企業を目指して邁進していきますので、応援のほど、よろしくお願いいたします。

元山理映子氏:決算概要についてご説明します。上期は第1四半期に続き、半期でも過去最高となる売上高と利益を達成しました。売上高は前年同期比1.4倍の349億円、営業利益は前年同期比3倍の49億円となり、営業利益率は13.9パーセント、当期純利益率も10.1パーセントとなりました。

連結業績概要<連結損益計算書>

また、国内外の拠点再編による固定費削減効果などもあり、販管費率は28.9パーセントとなりました。営業利益は、主に売上高の大幅な伸長より、約32億3,000万円増加しました。

好調な受注状況が続いていることもあり、7月から9月までの第2四半期の業績は、売上高、利益ともに第1四半期を超え、粗利益率は43.3パーセント、営業利益率は14.5パーセントとなりました。

売上高・営業利益率(四半期推移)

売上高と営業利益の推移はご覧のとおりですが、前期の第3四半期以降、右肩上がりに増加しています。

仕向地別売上状況

仕向地別の売上状況については、前期から好調な中国に加え、日本、米州、欧州などの全地域において売上が伸長しました。

仕向地別売上状況(四半期推移)

海外売上高比率は、海外における売上高の伸長が大きかったことから、58.5パーセントとなりました。

製品別売上状況

製品別売上状況についても、スイッチ事業、インダストリアルコンポーネンツ事業をはじめ、全製品群で売上が増加しました。

受注状況

受注については、足元の好調な状況を反映し、受注高、受注残高ともに大幅に増加しています。

受注状況(四半期推移)

第1四半期と比べても、各地域で受注高、受注残高とも増加している状況で、部材調達の影響などから、一部先納期の受注も増加傾向にあります。受注高は過去最高を記録しており、生産増強などの対応を行っています。

連結業績概要 <連結貸借対照表>

連結貸借対照表はご覧のとおりです。

連結業績概要 <連結CF計算書>

連結キャッシュフロー計算書もご覧のとおりです。

2022年3月期 連結業績予想①

通期業績予想についてご説明します。現在、受注高・受注残ともに過去最高額を更新している状況で、通期業績予想を上方修正し、売上高を600億円から690億円、営業利益を62億円から92億円に見直しました。営業利益率は13.3パーセントの予想です。また、拠点の統廃合をはじめとする構造改革を行うことで、通期の販管費率についても低減しています。

2022年3月期 連結業績予想②

事業別の国内外の売上高については、上期実績を踏まえて予想数値を見直しました。

2022年3月期 連結業績予想③

オートメーション事業/センシング事業については、下期に電子部品の調達不足の影響を一部受けると想定しています。

2022年3月期 配当予想

配当については、中間配当金を25円から40円に、年間配当金予想を50円から80円に上方修正しました。年間の予想配当性向は34.8パーセントとなります。

基本戦略

今期の主な取り組みについてご紹介します。基本戦略として、成長戦略の推進、収益性の向上、経営基盤の強化に加え、ESGの取り組み強化にも積極的に取り組んでいます。

成長戦略の推進としては、IDECグループが一体となった技術営業体制の構築を進めることで、カスタマーサクセスの実現を図っていきます。また、アルプスアルパインとの合弁会社を9月に設立し、製品開発力の強化にも取り組んでいます。

収益性向上に向けては、今期に部材価格の上昇を踏まえた価格改定を行うことで粗利の改善を進めるとともに、拠点再編や構造改革の推進により固定費の低減を図っています。

経営基盤の強化

経営基盤の強化については、デジタルマーケティングをグローバルで推進し、デジタルコンテンツのさらなる拡充を図っています。

また、各種システムの見直しによる効率化や、Learning Management System(LMS)のようなWebを活用した代理店サポート、社員教育システムの構築などにも積極的に取り組んでいます。

新製品のご紹介 (1)

新製品やシステムの採用事例についてご紹介します。さまざまなシーンで需要が拡大しているセンサの新製品として、従来製品と比べて応答時間が2分の1となる小形光電スイッチを発売しました。連続した小型ワークの高速搬送での検知が可能で、用途に応じて選ぶことができるように、多様なラインアップを用意しています。

新製品のご紹介 (2)

防爆環境下の天井照明をLED化できる防爆LED照明「HPLN形」は、ガス・蒸気防爆と粉じん防爆に対応しており、55度の環境でも使用できる製品です。LED化により、環境の負荷だけでなくメンテナンスコストも低減できます。

新製品のご紹介 (3)

同じく、防爆環境下で使える無線振動センサ「ES3M形」は、石油化学プラントなどの設備や機器に設置することで振動データを収集し、故障の予兆を見つけて未然に防ぐ「予知保全」を可能とする製品です。人手不足や熟練技術者の減少により、保守・メンテナンスが十分に実施できないため発生する火災事故などの発生リスクを低減します。

大和ハウス工業株式会社に採用いただいた高所作業車の挟まれ防止システム

2021年9月、大和ハウス工業の現場で使われる高所作業車に、IDECの3ポジションイネーブルスイッチやプログラマブルコントローラなどを用いた挟まれ防止用システムを採用していただきました。

システムの導入により、作業者が天井や高所作業車の間に挟まれることで発生する重篤な労働災害を防止することが可能となります。FA業界だけでなく、建築、土木現場などさまざまな分野への採用拡大により、多様な現場の安全・安心・ウェルビーイングの実現に貢献していきます。

社外からの評価

最後に、ESGの取り組みについてご紹介します。2021年に、SOMPOアセットマネジメントが運用する「SOMPOサステナビリティ・インデックス」の構成銘柄に初めて選定されました。

また、サステナが運営する「SUSTAINA ESG AWARDS 2021」の総合部門においてブロンズクラスを受賞するなど、IDECのESGの取り組みを少しずつ評価いただいています。

ESGの取り組み

環境面ではTCFDへの賛同を表明し、新たに設置した環境推進室を中心に、5年後のCO2排出量30パーセント削減に向けてさまざまな取り組みを推進しています。社会面では従業員満足度調査を踏まえた新人事制度やダイバーシティの推進を行っており、ガバナンスではプライム市場に対応したガバナンスの強化に取り組んでいます。

記事提供: