内閣府が2020年9月に発表したレポート「人口要因に着目した自動車保有台数と新車販売台数の将来推計」によれば、首都圏(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県)での世帯あたり自動車保有台数は0.71台と、1台を下回っています。

首都圏以外の地域の世帯当たり保有台数の平均は1.24台ですから、人口が集中する首都圏で自動車離れが顕著であることがわかります。

大都市では駐車場代をはじめ何かと出費がかさむので、収入が伸びない中では車離れが進むのはやむをえないのかもしれません。また、都市部は公共交通機関が整っていることも、車の購入に気持ちが傾かない原因の一つでしょう。

「大人になったら1番最初に買いたいもの」

上記の調査では、今後10年で新車販売台数は1割程度減少すると推計されています。とはいえ、自動車産業は日本経済の中心。国内市場でこのまま車離れが進むのは決して喜ばしい事態ではないでしょう。

しかし、暗い話題だけでもないようです。第一生命保険が30年以上にわたり子どもを対象に実施しているアンケート「大人になったらなりたいもの」のスピンオフ企画、「大人になったら1番最初に買いたいもの」では、「車」が1位に輝いたのです。

ちなみに、このスピンオフ企画のアンケートは新型コロナウイルスによる臨時休校直前の2020年2月に行われているため、コロナ禍による意識変化等の影響はほぼないものと考えられます。