年金は請求がないと「5年間で時効になる」ことをご存知でしょうか。5年過ぎた分については受け取りが原則できなくなります。
せっかく長い期間払ってきたのに、しっかりと受け取ることができなければもったいないですよね。
今一度、年金の制度や手続きの流れをチェックしていきましょう。
老後生活の柱でありながらわかりづらい年金制度について、大手都市銀行に17年勤務し個人の資産運用やローンを専門とした私が解説していきます。
年金の4つのポイント
まず年金には4つのポイントがあります。ひとつひとつ見ていきましょう。
年金制度の基本は?
年金制度は基本は2階建てといわれています。
1階部分:日本国内に住む20歳以上60歳未満の全員が加入している国民年金
2階部分:会社員や公務員などが加入している厚生年金
受給年齢は?
原則65歳での受給となりますが、60~65歳での繰り上げ受給や性別や生年月日により65歳前に受給できる「特別支給の老齢厚生年金」があります。
年金月額はいくら?
年金支給額は日本年金機構「令和3年4月分からの年金額等について」を参考にします。国民年金は40年間支払えば満額受給、厚生年金は年収や加入期間によって変わります。
- 国民年金(老齢基礎年金(満額)):6万5075円
- 厚生年金※(夫婦2人分の老齢基礎年金を含む標準的な年金額):22万496円
年金の繰り下げ・繰り上げ受給とは?
年金についてはライフスタイルに合わせて、年金の受け取り時期を前倒しや後ろ倒しにできます。それにより受給額が増減します。
●繰り上げ受給:1ヶ月あたり0.5%減額(60歳まで最大5年前倒し可、30%減額)
※2022年4月以降は減額率0.4%へ緩和予定
●繰り下げ受給:1ヶ月あたり0.7%増額(70歳まで最大5年後ろ倒し可、42%増額)
※2022年4月以降、75歳まで繰り下げ可、最大84%の増額