年収1000万円世帯の「貯蓄額」

次は気になる貯蓄額です。総務省の家計調査から、年収1000万円世帯の貯蓄と負債を、みてみましょう。(【表】貯蓄額と負債額の比較)

出典:総務省「家計調査(貯蓄・負債編/第8-2表/二人以上の世帯のうち勤労者世帯/2020年)」を元に筆者作成

年収1000万円世帯(1000~1250万円)は2000万円近い貯蓄があることがわかりました。半分以上は普通預金や定期預金などの預貯金で持っています。一方、負債も1000万円近くあります。これは住宅ローンによるものでしょう。

ちなみに、二人以上の勤労者世帯の平均は、年収740万円、貯蓄1378万円、負債851万円となっています。平均でも貯蓄が1000万円以上あるというのは多い印象を受けます。

貯蓄額の場合、一部の富裕層の高額な貯蓄額も含まれてしまうため、どうしても平均値は高くなってしまいます。

年収1000万円世帯の場合、貯蓄から負債を引くと871万円になります。年収1000万円世帯でも、それほど余裕があるわけではないことが、この調査から読み取れます。