2021年5月11日に行われた、株式会社FUJI 2021年3月期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。
スピーカー:株式会社FUJI 代表取締役社長 須原信介 氏
決算のポイント
須原信介氏(以下、須原):みなさん、こんにちは。株式会社FUJIの須原でございます。みなさま方には日頃より大変お世話になり、厚く御礼申し上げます。また、平素より弊社企業活動にご理解とご協力をいただきまして誠にありがとうございます。この場をお借りして厚く御礼申し上げます。
さて、早速ではございますが、2021年3月期決算について説明させていただきます。よろしくお願い申し上げます。それでは、資料に基づき、2021年3月期決算説明をさせていただきます。目次については以下のとおりでございます。
決算のポイントについて、ロボットソリューション事業、マシンツール事業においてそれぞれ説明いたします。新型コロナウイルスの感染対策として、世界各国で普及したテレワーク等の新たなライフスタイルの定着を追い風に、中国・その他アジア地域からのパソコン、サーバー、さらにはこれら電子機器製造に欠かせない電子部品生産用の設備需要増に加え、当社の主力事業である通信機器関連も引き続き底堅く推移いたしました。一方、車載関連を中心とする欧米市場では、新型コロナウイルスの感染拡大による経済停滞の影響を受け、軟調に推移しました。
続きまして、マシンツール事業です。新型コロナウイルス感染症の再拡大による経済活動の制限、さらには自動車業界の低迷などの影響で、日本国内・海外市場ともに、設備投資に対し慎重な姿勢が続きました。
2021年3月期 業績
続きまして、2021年3月期の業績について説明いたします。黄色の枠のところをご覧ください。2021年3月期の実績でございます。受注高、1,500億円。売上高、1,361億円でございます。営業利益については、219億円でございます。それぞれ前年同期に対して、率でプラス2.2、マイナス3.4、プラス11.9パーセントでございます。詳細については下のグラフをご覧ください。
営業利益増減分析
続きまして、営業利益増減分析でございます。2020年3月期においては、営業利益195億円でございました。それに対し、2021年3月期においては、生産効率改善等による効果として16億3,000万円。売価改善として、16億9,000万円。その他経費削減等により、11億円。
反面、マイナス要因としては、販売数量の減少により、20億8,800万円の減少。一番右、上をご覧ください。トータルとして、23億3,200万円、率として11.9パーセントの増加でございました。
ロボットソリューション事業
続いて、ロボットソリューション事業についてご説明いたします。真ん中の絵をご覧ください。これは主力のマウンター事業の商品群でございます。一番左から、はんだ印刷機、「GPX-C」、ダイボンダとして「NXT H」、あとファスフォードの製品であります「DBシリーズ」。
真ん中は、主力の「NXTⅢ」でございます。続いて、「AIMEX Ⅲ」、「AIMEX ⅢC」、挿入部品の装置として「sFAB-D」がございます。さらに、新たな分野として、多関節ロボット「Smart Wing」、プラズマ処理装置「Tough Plasma」、宅配ロッカーシステムの「Quist」、介護ロボットの「Hug」がございます。
ロボットソリューション事業 業績
続きまして、ロボットソリューション事業の業績についてご説明いたします。黄色い四角の枠のところをご覧ください。受注高、1,411億円。売上高1,255億円。営業利益が263億円でございます。
前年度月比の率で比べてみますと、それぞれプラス3.3パーセント、マイナス1.7パーセント、プラス12.6パーセントでございます。詳細については下のグラフをご覧ください。
ロボットソリューション事業 地域別売上高
続きまして、ロボットソリューション事業、地域別売上高についてご説明させていただきます。下のグラフ、左側は過去2年の四半期ごとのグラフでございます。右側は過去2年の1年ごとの売上高でございます。
このグラフをご覧になってお分かりになれるとおり、中国においては、コロナ禍においても業績を伸ばしているのが見て取れると思います。反面、米国、ヨーロッパにおいては、コロナ禍以降、業績が伸び悩んでいるのが見て取れると思います。
ロボットソリューション事業 業種別売上高
続きまして、ロボットソリューション事業、業種別売上高でございます。通信関係のところは、主にスマートフォンでございます。一昨年までは、ここの割合が非常に多かったでございますが、昨年からは、コロナの関係でリモートワークでパソコンの需要が非常に伸び、ここの割合が増えてきております。
ロボットソリューション事業 機種別売上高
続きまして、ロボットソリューション事業、機種別売上高でございます。ご覧のとおり、高速装着機NXTシリーズが常に50パーセント以上を占めているのがお分かりになると思います。
マシンツール事業
続きまして、マシンツール事業の商品説明でございます。下の3つ、CSシリーズ、TNシリーズ、ANシリーズに加え、革新的なモジュール型生産設備「DLFn」が現在の主力機種でございます。それに加え、先般、発表いたしました複合加工機「GYROFLEX」を今後商品に加えてまいります。
マシンツール事業 業績
続きまして、マシンツール事業の業績についてご説明いたします。黄色い四角い枠をご覧ください。2021年3月期の実績でございます。受注高においては、62億1,900万円。売上高は、78億6,600万円でございました。営業利益においては、13億2,400万円の赤字になってしまいました。
率においては、受注高は、前年同期比に比べ19.5パーセントのマイナス、売上高においては、27.4パーセントのマイナスでございました。詳細については下のグラフをご覧ください。
マシンツール事業 地域別売上高
続きまして、マシンツール事業、地域別の売上高についてご説明いたします。四半期ごとのグラフをご覧ください。国内においては、まだ回復の兆しは見えませんが、米国においては徐々に回復の兆しが見えていると思います。
マシンツール事業 機種別売上高
続きまして、マシンツール事業、機種別売上高についてでございますが、以下のとおりでございます。
世界の経済成長率
続きまして、2022年3月期業績予想でございます。世界の経済成長率のご説明でございます。世界全体、先進国、新興国に分けて、それぞれ棒グラフで記載してあります。ご覧のように、2020年においては、コロナの影響で経済が大きく落ち込みました。2021年においては、急激に回復する予想はされておりますが、コロナの影響の長期化、また半導体不足等により、まだまだ楽観の許さない状況が続くと思われます。
各国・地域の製造業PMI(景況指数)
続きまして、各国・地域の製造業PMIのご説明でございます。ご覧のように、過去半年を見ますと、世界全体の景況指数は改善傾向にあるのが見て取れると思います。
連結業績予想
続きまして、2022年3月期の連結業績予想をさせていただきます。弊社主力事業であります電子部品実装機のニーズの高まりは引き続き堅調に推移すると思われますが、この数ヶ月の半導体の供給不足等により、生産のほうも支障をきたす恐れを予測しております。
したがいまして、売上高においては、対前年に比べ、111億円マイナスの1,250億円を予想しております。営業利益におきましては、54億円マイナスの165億円を予想しております。
セグメント受注・売上予想
続きまして、セグメント受注・売上予想についてご説明させていただきます。下の表をご覧ください。ロボットソリューション事業においては、先ほどご説明した半導体の供給不足等により、対前年比に比べマイナスを予想しております。マシンツール事業においては、受注高、売上高とも増加する予想をしております。
1株当たり年間配当金・配当性向
引き続きまして、配当についてご説明いたします。昨年度上半期は、1株あたり20円の配当とさせていただきました。下半期につきましては、10円増配し、30円、年間50円の配当とさせていただきます。今年度につきましては、上半期、下半期ともに20円、年間配当40円を予定させていただきます。
NXTシリーズ 出荷累計10万台達成
続きまして、トピックスでございます。NXTシリーズ、累計10万台を達成いたしました。10万台という数字もさることながら、18年間、同じNXTシリーズとして販売できたことは、先を見据えたコンセプトがあったからこそだと思っております。世の中の半分以上のスマホは、現在も弊社NETシリーズで製造されております。
移乗サポートロボット 「Hug T1-02」が 「第9回 ロボット大賞 厚生労働大臣賞」受賞
続いてのトピックスは、移乗サポートロボット「Hug T1-09」が「第9回ロボット大賞 厚生労働大臣賞」を受賞したことであります。弊社はこれからもロボット技術を生かし、介護・医療・健康分野においても商品開発を進めてまいります。
コーポレートガバナンス・コード
続きまして、コーポレートガバナンス・コードでございますが、当社はコーポレートガバナンス・コードを踏まえて企業価値の向上を目指してまいります。
最後までお付き合いいただきまして誠にありがとうございました。これからもみなさま方のご期待にお応えできるよう業務に邁進する所存でございます。今後ともみなさま方の温かいご支援のほどよろしくお願い申し上げます。本日は誠にありがとうございました。