7日には連邦公開市場委員会(FOMC)の6月開催分議事録も発表されます。米株が高値圏を維持していることから、内容によっては利益確定売りも出やすいところです。

国内ではオリンピックの開会が迫っています。コロナ対策で開閉会式を無観客とすることも検討されています。実際に無観客になった場合、経済活動の再開にまだ時間がかかると見られ、日本株が売られる可能性もあるので注意が必要です。

75日線を回復できず、上値を押さえられる

先週の日経平均の値動きをテクニカル面から振り返ってみましょう。週初はローソク足の実体が75日移動平均線にかかるあたりまで上昇しました。

しかしその後は75日線に上値を押さえされるように下落。さらに25日線も割り込んでしまいました。ただし、ローソク足の実体は短く、小幅な値動きでした。

今週以降の展開はどうなるでしょうか。注目すべきは、75日線を回復できなかったことに加え、25日線も下回ったことです。

ただし、値動きが小さく、移動平均線が収束しているような状態なので、ローソク足の実体が移動平均線にかかったり離れたりといった動きになりやすいところです。

現状は短期的には下降トレンドですが、中長期的には上昇一服といったところ。かなり日柄をこなしてきたので、そろそろ反発することも期待できます。

上値メドとしては、心理的節目となる29,000円、さらには、6月15日の高値(29,480円)、5月10日の高値(29,685円)あたりになります。

特に6月15日の高値は、下降トレンドラインのチャネルの上限付近にも重なっています。このあたりを超えてくるようであれば、目線を上に持って積極的に買いに回ってもいいでしょう。再度の3万円超えも見えてきます。

逆に、25日線で上値を押さえられるようであればやや警戒が必要です。ただし、6月21日の安値(27,795円)までは距離もあることから、若干の調整があったとしても押し目買いの好機と考えていいでしょう。

下原 一晃