株式市場の振り返り-日経平均株価は5日続伸、終値でも19,000円台を付ける

2016年12月12日(月)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 19,155円(+158円、+0.8%) 5日続伸
  • TOPIX 1,531.4(+6.0、+0.4%) 5日続伸
  • 東証マザーズ総合指数 922.0(+17.0、+1.9%) 大幅続伸

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:1,119、値下がり銘柄数:773、変わらず:105
  • 値上がり業種数:19、値下がり業種数:14

東証1部の出来高は29億5,550万株、売買代金は3兆3,144億円(概算)となりました。いずれも先週末から減少しましたが、メジャーSQ算出に伴う売買を除くと、高水準の商いをキープしたと見ていいでしょう。

115円/ドル超の円安等を背景に引き続き買い意欲は強い模様であり、日経平均株価は5日続伸となり、終値でも19,000円台を維持しました。もちろん、連日の年初来高値更新です。また、同じく5日続伸となったTOPIXも、12日のザラバ高値(1542.9)は、1月4日の大発会に付けた年初来高値(1544.7)まであとわずかまで迫ってきました。

しかし、浮かれてばかりいられない材料もあります。12日の日経平均株価は一時+284円高となる場面が見られたものの、その後は途端に上値が重くなりました。また、下落した銘柄数や業種数も増えてきています。

今週13~14日に予定されているFOMCの結果次第では、材料出尽くしによる調整があるかもしれません。こうした点には注意が必要となるでしょう。

東証マザーズ総合指数は大幅続伸、物色テーマの欠乏は変わらず

一方、東証マザーズの出来高は4,832万株、売買代金958億円となりました。出来高は先週末から大きく減っていますが、値嵩株の取引が増えたため売買代金は微増でした。総合指数も連日の大幅上昇となる続伸となりましたが、それでもまだ力不足の感は否めません。

新興市場は期待されたIPO銘柄(自動運転技術のZMP)の上場延期が発表されるなど、明るい材料がほとんど見当たらない中で、個人投資家の買い意欲を誘う物色テーマの登場が待たれるところです。

日本ハムやキリンなど食品株に高値更新相次ぐ中、燃え尽き症候群銘柄も多数

個別銘柄では、ファーストリテイリング(9983)が連日の年初来高値更新となり、TDK(6762)や日東電工(6988)も大きく値を上げて高値を更新しました。

また、KDDI(9433)、京セラ(6971)、ダイキン工業(6367)など指数寄与度の高い銘柄が大幅上昇となっています。さらに、日本ハム(2282)やキリンホールディングス(2503)などの食品株も高値を付けました。

一方、パナソニック(6752)や日立建機(6305)のように、取引時間中に年初来高値を更新して、その後に下落する“燃え尽き症候群”銘柄が多数見られました。特に、三井住友フィナンシャルグループ(8316)など金融株にその傾向が顕著となっています。

新興市場では、そーせいグループ(4565)が連日の大幅上昇となり、グリーンペプタイド(4594)も値を上げましたが、ヘリオス(4593)は大幅反落となりました。また、串カツ田中(3547)が再び急落となり、串カツ人気の終焉を告げているかのようでした。

その他では、アカツキ(3932)が値を飛ばしてストップ高となったのが目立っています。なお、時価総額の大きい銘柄では、CYBERDYNE(7779)が急騰し、ミクシィ(2121)も大きく値を上げて引けました。

 

青山 諭志