Nintendo Switchの大成功

NINTENDO64、ゲームボーイ、3DS…マリオ、ポケモン、どうぶつの森…とハード・ソフトの両方で名作を生み続けた任天堂。2017年3月に発売され、据置きでも携帯でも楽しめる「Nintendo Switch(以下Switch)」は、2021年3月末時点での累積販売がハード8459万台、ソフト5億8712万本に上ります。

その好調さはコロナ禍以前から続いており、2018年3月期から2021年3月期の業績は以下のように増収増益で推移していますが、やはりコロナ特需の2021年3月期には前期比の増加率が跳ね上がっています。

  • 売上高:1兆557億円⇒1兆2006億円(13.7%増)⇒1兆3085億円(9.0%増)⇒1兆7589億円(34.4%増)
  • 営業利益:1776億円⇒2497億円(40.6%増)⇒3524億円(41.1%増)⇒6406億円(81.8%増)
  • 最終利益:1396億円⇒1940億円(39.0%増)⇒2586億円(33.3%増)⇒4804億円(85.7%増)

2019年3月期は、Switch向けソフト「大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL」などが1000万本以上のヒット作となるなど、前期比87%増(1億1885万本)というソフトの好調が増収増益に寄与しました。

翌2020年3月期は携帯専用の「Nintendo Switch Lite」を発売したほか、売上本数1177万本を記録した『あつまれ どうぶつの森』を筆頭に、他メーカー合わせ27タイトルのミリオンセラーが好調要因となったようです。

そして、今月6日に発表された2021年3月期決算も、上記のような大幅増収増益。『あつまれ どうぶつの森』が2085万本と前期比75%以上の実績をあげたほか『マリオカート8 デラックス』も1000万本以上を記録しています。

Switch本体の販売台数が37.1%増(2883万台)と、24.0%増の前期より大きく伸びたことから巣ごもりを機にSwitchを購入する消費者が増えたと見られるほか、アプリなどモバイル関連の売上高も570億円と11.3%伸びました。また、利益面では売上高34.4%増に対し、販管費が14.0%程度であることも大幅増益につながったようです。

ちなみに任天堂は財務健全性の高い企業として知られ、2018年3月期から2021年3月期まで、自己資本比率は81%⇒83%⇒80%⇒77%と8割近い水準を維持しています。