「コツコツ伸ばす資産」と「ぐんぐん伸びる資産」に分ける
Aさんは投資する際、特に意識していることがあるようです。「投資を始めると分散投資が大事と言われる。たしかに理屈はわかるけど、ただ投資する業界を分散するとか国を分散するというだけでなく、資産の増え方でも分散させている」と話します。
「たとえば、『コツコツ伸ばす資産』と『ぐんぐん伸びる資産』に分けるとすると、自分の場合『コツコツ伸ばす資産』を6割、『ぐんぐん伸びる資産』は4割というように資産の割り振りを決めている」のだそう。
「『コツコツ伸ばす資産』は長期的に保有してゆっくり育てる代わりに大きな損はないような、日本の株や投資信託、債券のような商品を入れる。逆に『ぐんぐん伸びる資産』は仮想通貨、米国株、新興国の株のようなこれからぐーっと伸びていきそうなもの」と説明します。
「私はどちらかというとせっかちなタイプで、『じっくり資産を育てる』スタンスは最初は苦手だった。だからある程度早く結果が出そうな商品も買いたくて、最初はそういうものばかり買って失敗した。その経験からこの2つに分けている」と続けるAさん。
「自分が冒険できるお金と、しっかり地に足付けて増やしていくお金。この2つに分けておくと不安にもならないし、ストレスもたまらない」と教えてくれました。
おわりに
AさんがIT企業に就職したときの給料は額面20万円で、投資にまわすお金にそれほど余裕はなかったと言います。それでも、毎月少しであっても投資に回すお金を作り、かつボーナスの大半を資産運用に回して、1,000万円の資産に到達したのだそうです。これから資産形成をしようという方は、Aさんのマイルールも参考にしてみてくださいね。
大塚 ちえ