漫画家の祭さんは、おみくじちゃんとあみだちゃんというチンチラの母子、元保護チンチラの福くん、デグーの棟梁ちゃんというネズミさんたちと一緒に生活しています。

ある日のこと。掃除がてら、ネズミさんたちの飼育グッズを整理していた祭さんは、たまたま間に入ったカレンダーの日付を見て、「あ、もう5月にはいるのか…。」と思わずつぶやきました。

あみだちゃんの父、小明神さんが不正咬合で通院をはじめたのが1年前のこの時期(53話参照)。残念ながら、それがきっかけで発覚した不治の病が原因で小明神さんは亡くなってしまったのですが、外出もままならない昨今、なかなかお墓参りにも行けない状況が続いています。

「6月下旬に小明神が亡くなって、そのあとも色々とあったなあ…。」と、この1年を振り返り始める祭さん。脳裏には、小明神さんの最後の瞬間や、おみくじちゃんの妊娠、あみだちゃんの誕生、福くんをお迎えした日と、様々なシーンがよみがえります。

しみじみしつつも、飼育グッズの整理を再開すると、でてきたのは小明神さんが愛用していた牧草入れ。おみくじちゃんが使わなかったので、しまい込んでそのままになっていたものです。処分しようか迷いましたが、その前に試しにあみだちゃんに使わせてみようと思った祭さん。「1日だけ入れて、ダメだったら処分しよう。」