新業態の成功が投資を呼び込む

次に株価の推移を見てみましょう。10年前の2011年には500円台だった株価は、2018年3月期末に2400円台に。その後、PB商品・新業態店舗の成功と共に伸び続け、2019年3月に5700円台に乗り、同年12月には10000円を突破しました。

コロナショックによって2020年3月は5400円台まで急落しましたが、その後は急速に回復し、同年7月には再び10000円台を記録します。しかし、その後は話題が尽きたのか低調となり、2021年3月下旬以降は8000円前後で推移しています。

★過去10年の株価チャート入れる

今後は好調な「ワークマンプラス」の拡大を続け、PB商品の強化と共により幅広く一般の消費者を取り込む方針を打ち出しています。テストセリング(試し売り)を実施しながらPBブランドを強化するとしていますが、これまで通り成功できるかが今後のカギとなるでしょう。

また、「#ワークマン女子」を通じて女性客の取り込みも狙っていると思われますが、「ワークマンプラス」と同様の成功を目指すには高機能ウエアを使いこなすライフスタイル提案も必要で、かつ女性客の定着には広告戦略も重要となるでしょう。

まとめ

ワークマンはプロ向け市場の成長鈍化を予想し、一般向けへシフトしたことが近年の急成長につながりました。今後もPB商品の強化を通じて「ワークマンプラス」を拡大するとしており、新業態店の「#ワークマン女子」にも期待が持てます。

ただし一般向けは流行など需要変動が激しいため、より市場に対して機敏に動く必要も出てきます。同社の今後の業績動向に要注目です。

参考資料

以下、出所は全て株式会社ワークマン 

山口 伸