現役世代のみなさんは、ご自身が老後に受け取れる年金額の目安を把握していますか?
また、リタイヤ後の生活には、毎月どのくらいのお金が必要か、考えてみたことはありますか?
金融広報中央委員会が2020年2月に公表した「家計の金融行動に関する世論調査 令和2年(2020年)調査結果」から、ちょっとした目安となるデータをご紹介すると…
世帯主が60歳代の世帯の「老後のひと月あたりの最低生活費」は、単身世帯で26万円、二人以上世帯で28万円、という回答が出ています。
日頃の生活にかかるお金は、ライフスタイルや家族構成、健康状態などにより世帯ごとに差はあることはもちろんですが、「ざっくり約30万円」という数字は何らかの目安としてよさそうですね。
では、この「30万円」を超える年金を受け取っている人ってどのくらいいるのでしょうか。
今回は、『厚生年金「月30万円以上の高額受給者」の割合』と題して、現在の年金受給額事情をながめながら、老後のお金について考えていきます。
厚生年金「男女別」みんなはどのくらいもらっているのか
さいしょに、厚生年金の受給額の月額を、男女別に整理していきます。
令和2年12月公表の厚生労働省年金局「令和元年(2019年)度厚生年金・国民年金事業の概況」を参考にします。
同資料によると、厚生年金の平均年金月額は14万4268円(うち男性16万4770円、女性10万3159円)となっています。
次では、その受給額の分布をみていきます。