3月末といえば、定年を迎える、キャリアアップ目的の転職が決まった、といった理由で退職金を受け取る方が多い季節かと思います。

おつとめの方にとって定年退職時に受け取る「退職金」は、その後のマネープランを大きく左右するたいせつなものです。

みなさんは、ご自身が将来受け取る退職金がどのくらいか、調べてみたことはありますか?

そこで今回は、『「中小企業vs大企業」退職金はどれほど差があるのか』と題して、企業規模と退職金相場にフォーカスを当てていきます。

中小企業の退職金事情

さいしょに、東京都産業労働局公表の「中小企業の賃金・退職金事情(令和2年(2020年)版)」のデータをもとに、中小企業の退職金事情についてみていきます。

従業員が10人~299人の東京都内の中小企業を対象にした調査の結果、「モデル退職金(※)」から見る退職金額は以下のとおりです。

※ モデル退職金:卒業後すぐ入社し、普通の能力と成績で勤務した場合の退職金水準

中小企業の退職金(大学卒、自己都合)

  • 勤続10年:113万5000円
  • 勤続15年:214万9000円
  • 勤続20年:353万4000円
  • 勤続25年:524万3000円
  • 勤続30年:705万9000円

中小企業の退職金(大学卒、会社都合)

  • 勤続10年:148万3000円
  • 勤続15年:266万円
  • 勤続20年:425万円
  • 勤続25年:598万円
  • 勤続30年:785万6000円
  • 定年:1118万9000円

中小企業の退職金は定年で1000万円程度となっています。

勤続30年で800万円弱、と聞いてしまうと、「退職金の相場は数千万円でしょう~?」とイメージされていた方にとっては、ちょっと少ないかな?と思える金額かもしれません。