株式市場の振り返り-決算発表の大幅増加を前に、徐々に粗い値動きへ

2016年10月27日(木)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 17,336円(▲55円、▲0.3%) 4日ぶり反落
  • TOPIX 1,382.0(▲0.6、▲0.1%) 4日ぶり反落
  • 東証マザーズ総合指数 936.2(▲2.7、▲0.3%) 反落

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:909、値下がり銘柄数:927、変わらず:146
  • 値上がり業種数:14、値下がり業種数:19

東証1部の出来高は17億120万株、売買代金は1兆9,449億円(概算)となり、いずれも前日より増加となりました。相変わらず決算以外の物色材料はありませんが、週末28日(金)から決算発表が一気に増えることを見据えたポジション調整に伴う売買が増えたようです。

日経平均株価は小幅反落となりましたが、日中の値幅は最近になく大きくなりました。28日は場中の決算発表も多いことから、取引時間中の荒い値動きが予想されます。17,500円を付けて、その先の18,000円を伺う展開になるかどうか注目されるでしょう。

一方、東証マザーズの出来高は3,857万株、売買代金は577億円でした。いずれも前日より減少し、前日に続いて約2か月ぶりの低水準となりました。総合指数も小幅反落となり、この先に物色テーマがないと900ポイント割れも視野に入ってくるでしょう。

何か資金流入のきっかけになるような材料が欲しいところですが、目立ったIPO案件も少なくなるため、決算発表がその起爆剤になるかどうか注目されます。

三井不動産が破竹の11連騰、日本電産は連日で年初来高値を更新

個別銘柄では、前日の決算発表で今年3回目の下方修正を発表したキヤノン(7751)が大幅下落となりました。また、ファーストリテイリング(9983)やファナック(6954)など指数寄与度の大きい主力銘柄も値を下げています。その他、トヨタ自動車(7203)やホンダ(7267)など自動車株も冴えない動きでした。

一方、不動産株の好調が続いており、三菱地所(8802)が大きく値を上げ、三井不動産(8801)はついに11連騰となりました。また、前日に決算発表を行った任天堂(7974)が反発し、日本電産(6594)が連日の年初来高値更新となっています。なお、JR九州(9142)は小幅反発でした。

新興市場では、上場5日目のユーザベース(3966)が続落となりましたが、串カツ田中(3547)は続伸となりました。安くて美味しい熱々の串カツ人気は、まだまだ健在のようです。

一方、前日に急落したメディア工房(3815)はストップ高となり、Gunosy(6047)も大幅反発となりました。なお、時価総額の大きい銘柄では、そーせいグループ(4565)、CYBERDYNE(7779)はいずれも値を下げて終わっています。

 

青山 諭志