株式市場の振り返り-日経平均株価はしぶとく3日続伸、「閑散に売りなし」の典型例に
2016年10月26日(水)の主要指標(カッコ内は前日終値比)
- 日経平均株価 17,391円(+26円、+0.2%) 3日続伸
- TOPIX 1,382.7(+5.3、+0.4%) 3日続伸
- 東証マザーズ総合指数 939.0(+2.5、+0.3%) 5日ぶり反発
東証1部上場銘柄の概況
- 値上がり銘柄数:1,286、値下がり銘柄数:557、変わらず:143
- 値上がり業種数:26、値下がり業種数:7
東証1部の出来高は15億8,904万株、売買代金は1兆8,114億円(概算)となり、いずれも前日より減少となりました。JR九州(9142)の“上場効果”がなくなった途端に、売買代金も再び2兆円割れです。前日には注目企業の決算発表や業績修正がなかったため、模様眺めが強まったと考えられます。
ただ、そうした中でも、日経平均株価は小幅上昇となり、3日続伸となりました。相場格言にある「閑散に売りなし」の典型例とも言えましょう。27日(木)から決算発表が一気に増加するため、今週は残り2日間の動向に注目が集まると考えられます。
一方、東証マザーズの出来高は3,885万株、売買代金は593億円でした。いずれも前日より減少し、約2か月ぶりの低水準となりました。非常に厳しい薄商いとなっていますが、総合指数は5日ぶりに小幅反発となりました。ただ、新興市場における買いのテーマ不足は深刻です。何か資金流入のきっかけになるような材料が欲しいところですが、決算発表がその起爆剤になるかどうか注目されます。
三井不動産が破竹の10連騰、日立建機とコマツは明暗が大きく分かれる
個別銘柄では、前日は利食い売りに押され気味だった不動産株が反発し、大幅上昇となった三井不動産(8801)は10連騰を達成しました。また、日本電産(6594)と日立建機(6305)も年初来高値を更新しており、とりわけ、日立建機は4日連続の年初来高値です。
その他では、JT(2914)の大幅上昇が目立ちました。一方、前日に大幅反発となった任天堂(7974)は小幅反落となり、ファーストリテイリング(9983)も値を下げました。また、コマツ(6301)は大幅下落となり、同じ建機株である日立建機と好対照です。なお、前日に上場したJR九州(9142)は僅かに下落して引けました。
新興市場では、上場4日目のユーザベース(3966)が小幅反発となり、串カツ田中(3547)も反発しました。安くて美味しい熱々の串カツ人気はまだ健在かもしれません。一方、メディア工房(3815)とJストリーム(4308)はいずれも急落して引けており、Gunosy(6047)も続落となっています。
なお、時価総額の大きい銘柄では、そーせいグループ(4565)、CYBERDYNE(7779)はいずれも小幅反発となりました。全体的には静かな値動きとなったようです。
青山 諭志