「ルール作り」と「お金の教育」のきっかけに

思わぬ形で、高額なプレゼントを要求されたHさん。どのように対処したのでしょうか?

「恥ずかしながら、第一声は『こんな高いもの買えないよ!』でした。私たち夫婦の感覚では、子供の誕生日に2万円台は高すぎます。ただ、子供に買わないことを納得させられる合理的な理由も見当たらなくて……コロナで子供もたくさんの我慢を強いられているのを見てきたので、余計に。そこで、ルール作りと、お金についてよく考えてもらう機会を持ったんです。よく話し合って、大人も子供も納得できたら、買おうということにしました」

Hさん夫婦はまず、グランパーを買うにあたっての約束を決め、全部守れるかを一緒に確認していったと言います。

「グランパーには、たくさんの小さな付属品があります。ちゃんと片付けをしなければ、すぐなくしてしまうことは目に見えていたので、必ず片付けるという約束をまずしました」

高額で魅力的なおもちゃだけに、遊ぶなかで起こりそうな人的トラブルについても予防することを考えたそうです。

「今回グランパーを欲しがったのは長女ですが、次女とも共有して遊ぶことも約束。これで、おもちゃをめぐるけんかも避けられそうです。グランパーは高額なうえに、サイズも大きいので、友達に見せたい気持ちもあるかもしれないけど、家から持ち出すのは禁止、もし家に呼んだ友達と遊んでいて壊されても文句は言わないことも約束しました。大切にしていなかったり、飽きたりしたら、私がフリマサイトで売ることも子供と約束。これで、2万6400円が無駄になる確率はだいぶ下げられました」

さらに、2万6400円がどれぐらいの価値があるものなのかを子供たちに教えたそうです。