徳島県上勝町は人口1500人、2人に1人が高齢者という町です。
実はこの町、日本中の自治体職員で知らない人はいないくらい有名な町です。皆さんはご存知でしょうか。
この町のおばあちゃんたちは、身近に採れる「葉っぱ」を「つまもの」として都会の料亭に出荷し、多い人で年商1000万円を売り上げています。
平均年齢70歳ですが、パソコンとタブレットを駆使して受注を取る姿は、なんとも頼もしい限りです。
70代からのサクセスストーリーが人々に勇気と希望を与える一方で、70代でお金に苦労する人もいらっしゃいます。
私は大学卒業後、信用金庫での勤務経験があり、FPの資格を持つファイナンシャルアドバイザーとして、多くの方のファイナンシャルプラニングに関わってきました。
そこで今回は、元気な老後を迎えるために必要なお金対策について、見ていきたいと思います。
70代の平均貯蓄額はいくらか
今年の4月から、「高年齢者雇用安定法」の一部が改正・施行されます。
これにより、従業員が希望すれば事業主は70歳まで雇用することが努力義務化されます。
将来70歳まで働けるとしても、70歳からはいよいよ本格的に老後生活が始まります。
70代はどれくらい貯蓄を確保して老後生活に臨んでいるのか、気になるところですね。
金融広報中央委員会実施の「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]令和元年調査結果」によると、金融資産保有世帯における70歳以上の世帯の平均貯蓄額と中央値は次の通りです。
世帯主の年齢別金融資産保有額 70歳代
(金融資産を保有していない世帯を含む)
- 平均値:1314万円
- 中央値:460万円