シリーズでお伝えしている「注目小売店月次実績」。今回は牛丼チェーン店「すき家」他を運営するゼンショーHD(7550)の2021年1月の月次動向及び過去実績、また過去1年の株価動向について振り返ってみましょう。
直近の月次実績
2021年2月1日に更新された、すき家の速報ベースの2021年1月既存店売上高は、対前年同月比99.7%。内訳は客数94.8%、客単価105.2%で、客単価のプラスで客数のマイナスをあと一歩カバーできずにマイナス成長となりました。
一方、全店売上高は101.2%のプラス成長でした。
今期の既存店売上高の振り返り
では、同社のここまでの既存店売上高はどう推移してきたのでしょうか(同社は3月決算)。
既存店売上高の上期は、7月を除き対前年同月比でマイナス成長が続きました。下期は10月から3カ月続けてプラス成長を維持したものの、1月は若干のマイナス成長に転じました。なお、今期は10月以外、全ての月で客数がマイナスです。
一方で全店売上高は、上期の2カ月(7-8月)が対前年同月比100%以上です。また下期は1月まで4カ月全ての月でプラス成長が続いています。
過去1年の株価動向
最後に同社の株価動向を見ていきましょう。
同社の2019年以降の株価は、2,500円台でいったん天井を付ける傾向にありました。しかし昨年11月の上昇を受けて、2,500円台を上方ブレイクして2,800円台まで上昇しています。その後は2,600円台まで後退したものの、2021年に入り再度上昇を開始し、現在は3,000円目前の水準で取引されています。
コロナ感染再拡大の影響から、1月の既存店は対前年同月比でマイナス成長に転じることになりました。今期残り2カ月ですが、既存店が再度プラス成長を回復できるのかが注目されます。
参考資料:すき家 月次売上推移 (2021年3月期)
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