株式市場の振り返り-日経平均株価は約2ヶ月半ぶりの4連騰、新興市場の商いも活況
2016年10月6日(木)の主要指標 カッコ内は前日終値比
- 日経平均株価 16,899円(+79円、+0.5%) 4日続伸
- TOPIX 1,353.9(+6.1、+0.5%) 4日続伸
- 東証マザーズ総合指数 961.2(+0.8、+0.1%) 4日続伸
東証1部の出来高は17億244万株、売買代金は1兆8,673億円(概算)となりました。前日より僅かな減少となりましたが、増加傾向にあることは確かですし、投資資金は戻りつつあると考えられます。早期に、売買代金が2兆円超で安定することが待たれます。なお、日経平均株価は約2ヶ月半ぶりに4日続伸となりましたが、今回の連騰が何処まで伸びるか注目です。ただ、6日の上昇は、ディフェンシブセクターが牽引役となっており、主力セクターの息切れが心配です。
一方、東証マザーズの出来高は7,393万株、売買代金は1,220億円となりました。出来高は小幅減となりましたが、売買代金は1,200億円超となる活況でした。7月14日以来の商いとなり、3日連続の1,000億円超は好印象です。円安進行などから大型株に注目が集まっていますが、実は、新興株式市場への資金流入回復も注視したいところです。ただ、株価指数の上昇が非常に限定的なのが気掛かりです。
コマツなど建設機械株が年初来高値を更新、串カツ田中も大幅続伸に
個別銘柄では、ファナック(6954)が大幅高となり、コマツ(6301)や日立建機(6305)などの建設機械株もザラバで年初来高値を更新しました。また、パソコン事業の再編が伝えられた富士通(6702)が急騰し、前日に急騰した日立製作所(6501)も続伸となっています。自動車株ではマツダ(7261)が大きく値を上げました。一方、KDDI(9433)が続落し、任天堂(7974)やダイキン工業(6367)が下落しました。また、前日に決算発表を行った良品計画(7453)は上昇して始まったものの、その後は下落して大幅安で引けています
新興市場では、串カツ田中(3547)が大幅続伸となり、ザラバで年初来高値を更新しました。串カツ人気は衰えていないようです。また、ブランジスタ(6176)も大幅続伸となり、アキュセラ(4589)も急騰しています。なお、時価総額の大きい銘柄では、そーせいグループ(4565)、CYBERDYNE(7779)、ミクシィ(2121)などが値を上げて終わりました。
本日(10月7日)の注目点-米国雇用統計発表を控えて様子見スタンスが強まる公算
日経平均株価が約2ヶ月半ぶりの4連騰を達成し、7日(金)は5連騰を目指します。5連騰は今年に入ってからまだ3回しか達成されていません(うち2回は6連騰)ので、大きなチャレンジになります。為替相場が1ドル=104円台を付けるなど、相場環境は決して悪くありませんが、週末の米国雇用統計発表を睨んで、短期筋の揺さ振りが始まる可能性があります。取引時間中に急騰したり急落したりする場合は、追い駆けないことが重要です。
米国雇用統計(9月分)は、12月の利上げ実施を占う重要な指標の1つになりますが、どのような結果が出てくるか誰も予測が付きません。個人投資家がどちらか一方にベットすることは非常に危険であり、大切な投資資金が大幅減になるリスクがあります。不必要に深追いしないことも株式投資では必要不可欠ですし、7日は様子見スタンスでもいいでしょう。
青山 諭志