「8050問題」という言葉を耳にしたことはありますか?
高齢の親が、中高年の子ども生活を支える状態を表したものです。「無職」「大人のひきこもり」など、何かしらの事情を抱え、生活費を高齢の親に頼らざるを得ない「無職・独身」の中高年層の割合は増えつつあります。
例えば、ひきこもりの人のように、長い間職に就かずにいた人たちの場合、年金はどうなるのでしょうか?厚生労働省の資料よりひもといていきます。
日本の年金制度のしくみ
■まずは「2階建て」とよばれる、日本の公的年金のしくみを整理していきましょう。
1階部分「国民年金」
国籍にかかわらず、日本国内在住で20歳以上60歳未満の人全員に加入義務
2階部分「厚生年金」
会社員や公務員、私立学校の教職員が加入
■次は、国民年金の『被保険者』の種類を整理していきます。
国民年金の「第1号被保険者」
第2号、第3号以外の人。国民年金のみに加入。
国民年金の「第2号被保険者」
国民年金の加入者のうち、民間の会社員や公務員など「厚生年金、共済の加入者」
国民年金の「第3号被保険者」
国民年金の加入者のうち、「厚生年金、共済組合に加入している第2号被保険者に扶養されている20歳以上60歳未満の配偶者(年収が130万円未満の人)」
無職の期間が長い、というケースは、最後の『第1号被保険者』に該当します。