最新!モデル退職金はいくら?

モデル退職金とは、「卒業後すぐに入社し普通の能力と成績で勤務した場合の退職金水準」のことです。定年時の支給金額は、高校卒が1,031万4,000円、高専・短大卒が1,026万円、大学卒が1,118万9,000円となっています。詳しく見ていきます。

大学卒(中小企業)のモデル退職金

(出典:東京都 産業労働局の資料をもとに、筆者作成)

短大・高専卒(中小企業)のモデル退職金

(出典:東京都 産業労働局の資料をもとに、筆者作成)

高校卒(中小企業)のモデル退職金

(出典:東京都 産業労働局の資料をもとに、筆者作成)

全体的に減少傾向にあります。定年時の退職金を2018年と比較してみると、大卒は845万円、短大・高専卒は80万6,000円、高校卒は95万4,000円の減少となっています。大卒は大きなマイナス幅です。そもそも退職金制度がある企業も減少傾向にあります。2018年同調査では退職金がある企業は71.3%でしたが、2020年調査では「制度あり」と回答した企業は65.9%となっています。「制度なし」の企業は20.9%(※無記入は13.2%)です。今後も支給額や制度あり企業の減少が進む可能性があります。

コロナ禍と老後資金

コロナ禍で賃金が減少した人、上がった人、変わらない人がいると思いますが、新しい生活様式は定着しつつあります。働き方が大きく変わった人もいるでしょう。また退職金は減少傾向にあり、退職金制度がない会社も一定数存在しています。老後資金について改めて考えるときがきているのかもしれません。

参考

「中小企業の賃金・退職金事情」(2020年版)東京都 産業労働局
「中小企業の賃金・退職金事情」(2018年版)東京都 産業労働局

尾藤 ちよ子