2017年秋に行った価格改定(税抜「280円均一」を「298円均一」へ)で既存店売上高が伸びなやむ中、翌2018年7月期には104店もの新規出店を行ったことで増収となり、2019年7月期は新店効果で売上高は増加。

しかし、拡大によって人件費がかさみ、また、集中出店のエリア内で自社競合が起きたことなどから営業利益はマイナスに転落。不採算店にかかる減損損失によって当期純利益の減益も続きました。

コロナ禍で大幅な減収減益、しかし回復の兆しも…

不採算店の整理により新陳代謝を図ることにした鳥貴族は、2020年7月期の通期予想を、当初、売上高346億円、営業利益13.1億円、当期純利益4.5億円の減収増益と見込んでいました。第1・第2四半期は順調に推移していたものの、第3四半期(2〜4月)からは新型コロナの直撃を受け減収減益が続きました。

その結果、通期では売上高275億円(前期比23%減)、営業利益は9.8億円(17%減)、当期純利益は▲7.6億円(マイナス幅は前年の2.7倍)となってしまいました。

しかし、2021年7月期の第1四半期(今年8〜10月)では回復の兆しが見えます。売上高62.3億円、営業利益▲1.7億円、四半期純利益▲0.2億円と減収減益ではありますが、前年度第4四半期(5〜7月)の売上高45億円を上回りました。

同時に長期借入金の返済も進め、負債合計が138.7億円と2020年7月期末より4.2億円減少しました。これによって自己資本比率は28.9%となり、低下に歯止めがかかりました。

こうした業績に対し、株価はどう動いたのでしょうか。