13日は英・欧州連合(EU)の通商交渉の期限になっていますが、依然として結論に達していません。交渉が決裂し、両者が自由貿易協定(FTA)を結べない場合、関税が復活します。自動車など、英国で生産を行っている日系の製造業にも大きな影響が出るでしょう。
10月下旬からの急上昇は一服だが…
先週の日経平均の値動きをテクニカル面から振り返ってみましょう。前週あたりから、ローソク足の実体が短く、5日移動平均線にかかるような動きが続いていました。10月下旬から急上昇してきましたが、上昇一服といったところです。
週初7日は大きな陰線となって5日線を割り込みました。8日にはやや戻したものの5日線を回復することができず、いったん調整になるかとも思われましたが、9日は陽線となり5日線を回復、その後は5日線を挟んだ小刻みな動きとなりました。
今週以降の展開はどうなるでしょうか。これまで急上昇してきた5日線の傾きがフラットからやや下降気味になってきました。
少し心配はあるものの、中期、長期ともに、チャートは強い上昇トレンドとなっており、若干の下落があったとしても、日柄調整の範囲内と見ていいでしょう。反転からの再上昇に期待したいところです。
では、どこまで押しを見るかという点ですが、まずは25日線の26,300円付近、心理的節目となる26,000円あたりになるでしょう。逆に上値メドとしては、12月7日の高値(26,894円)、目先意識されやすい27,000円あたりになるでしょう。
特に27,000円を上抜け、下値のサポートが確認できたら、バブル崩壊後の戻り高値である1991年3月の27,270円も視野に入ってきます。距離が近いため、27,000円超えの後、すぐに27,270円も突破する可能性もあります。
そうなると視界は広がっていますので、積極的に付いていきたいところです。今週、まずは26,894円を回復できるかどうかに注目です。
下原 一晃