「じゃあ何歳に産んだら文句ない⁈」新入社員の悩み

大手建設会社に営業サポートとして入社して3年になるTさん(26歳)は、「いつ産むのが正解なのか分からない」といいます。

「同期の女性が入社2年目で妊娠しました。いわゆる『デキ婚』です。その時職場の女性先輩たちの非難がとても激しく、傍から見ていても辛い気持ちになりました。『私たちは職場のみんなの迷惑にならないように、計画的に結婚・出産をしてきている。あの子はそういう配慮が全くない子』『本当に迷惑』『まだまだ仕事も覚えなきゃいけないことがたくさんあるのに、すぐに妊娠なんて』『入社して1年で産休・育休とか、ありえない』という声が多く、男性の部長も『入社してすぐに産休とか育休って…無理でしょう』との発言があり、結局その同期の女性は退職しました」

「ただ入社6年目の女性の先輩が妊娠した時も、『こんな忙しい時に…』などの非難の声がありました。不思議なのは、そういう非難を男性社員に言う人は1人もいなかったということ。妊娠は1人でできるものではないはずなのに、です。そして妊娠って、そんなに計画的にできるものなのか、とも疑問に思いました。『入社して〇年目の繫忙期じゃないとき』、そんなピンポイントに妊娠して、みんなに迷惑かけないように子どもを産むにはどうしたら良いのでしょうか?怖くてなかなか妊娠したいと思えないんです」

そもそも「妊娠・出産はみんなの迷惑」という考えが定着してしまっている会社もあるようです。また妊娠や出産に対する知識不足、認識違いもあるように思います。「子どもは授かりもの」という言葉もあるように、ある時期にピンポイントにタイミングを合わせて妊娠して出産する、というのは容易にできるものではありません。また産休・育休は入社〇年目でなければ取得できないなどといった制限があるものでもありません。