ある料理に必要な分量の食材を、レシピ付きで届けてくれるミールキット。買い物に行ったり献立を考えたりする手間が省け、時短になることから忙しい共働き夫婦を中心に人気を集めています。また、栄養バランスも良く、レシピ通りに作れば材料を余らせることがないといったメリットもあるので、スーパーで買うより多少値が張っても定期購入しているという人もいるでしょう。

これまで宅配サービスそのものをほとんど使ったことがない筆者は先日、お試しで1週間分のミールキットを使ってみました。しかし、これがまったく筆者には合わなかったのです。その理由から、どういう人がミールキットに向いているのかを探ります。

スーパーが近所にあり、頻繁に買い物に行くのが苦ではない

我が家の家族構成は2歳の子どもと、仕事が忙しい会社員の夫、そして自営業の筆者です。東京近郊の戸建てに住んでおり、最寄り駅まで徒歩4分程度。駅前には深夜まで営業している大きなスーパーがあります。

このように買い物には恵まれた環境のため、緊急事態宣言の外出自粛期間以外は食材の宅配サービス全般を必要と感じたことはほとんどありませんでした。食材が必要になったらすぐ近くに買いに行けばいいからです。欲しいものが欲しいときにすぐに手に入り、安く済むという利点もありました。

近所にスーパーがあるためか、筆者は計画的なまとめ買いが苦手です。1週間分の食材をまとめて買い込んでも、4日目くらいから「牛乳が足りなかった」「もやしを使い切れなかった」ということになりがち。ズボラな性格なので、宅配サービスを使ってみても、次の週に配達で届く食材を覚えておくことが面倒でした。

そのため、今回ミールキットが届いた際には「キャベツのレシピが届くとわかっていたのに、この間スーパーでキャベツを買っちゃったな」「冷蔵庫に豚肉があるから、ミールキットで届いた豚肉は使わなくていいや」といった事態に。

結局、スーパーが家の近くにあり、頻繁に買い出しに行くことが億劫ではない人にとって、ミールキットの恩恵はそれほど大きく感じられないのかもしれません。