シリーズでお伝えしている「注目小売店月次実績」。今回はファミリー向けイタリアンレストラン「サイゼリヤ」を運営するサイゼリヤ(7581)の2020年11月の月次動向及び過去実績、また過去1年の株価動向について振り返ってみましょう。
直近の月次実績
2020年12月2日に更新されたサイゼリヤの2020年11月既存店売上高は、対前年同月比84.0%。内訳は客数80.8%、客単価104.0%と、客数のマイナスを客単価のプラスでカバーできずマイナス成長となりました。
全店売上高も84.7%で、既存店及・全店ともに対前年同月比80%台のマイナス成長となっています。
今期の既存店売上高の振り返り
では、同社のここまでの既存店売上高はどう推移してきたのでしょうか(同社は8月決算)。
既存店売上高については、前期はプラス成長3カ月・マイナス成長9カ月という結果に終わりました。新型コロナウイルス問題の影響から3月以降マイナス成長が続いており、今期の3カ月分と合わせて9カ月マイナス成長が継続中です。10月は対前年同月比90.1%と90%台を回復しましたが、11月は84.0%で回復は後退することになりました。
全店売上高も前期・今期とも既存店同様の推移を見せています。
過去1年の株価動向
最後に同社の株価動向を見ていきましょう。
同社の株価は2019年から2,800円台を天井とする値動きが続いており、2020年1月も2,811円到達後に反落しました。また2月からの株式市場全体の急落を受け、4月には1,608円まで下落しています。
その後5月の高値2,398円まで上昇した後は、1,608~2,398円間でのレンジ相場が続いており、10月後半からは1,700~1,800円付近での取引が続いています。
新型コロナウイルス問題の影響により、マイナス成長が既存店・全店ともに継続しています。10月に対前年同月比の売上高が90%台を回復したものの、11月は再び80%台に後退しました。今後どのタイミングでプラス成長を回復できるのかが注目されます。
参考資料:サイゼリヤ月次報告(2021年8月期)
LIMO編集部
執筆者
LIMOニュース編集部は、国内のみならずグローバルの視点から、金融や経済、投資、資産運用に関するニュースをはじめ、読者の皆様の「くらしとお金」にかかわる気になる情報について幅広く取り扱い、かみ砕いてわかりやすくお届けします。
LIMOニュース編集部のメンバーは、国内外大手金融機関勤務でファンドマネージャーや証券アナリスト経験者他、調査会社アナリスト、大手ファッション誌や雑誌の編集長経験者、地方自治体の年金業務担当経験者、またWebマーケティングスペシャリストなどで構成されています。またコンテンツ管理においては、編集者だけではなく、書籍校閲やメディア運営の経験者などが携わっています。
LIMOニュース編集部で特徴的な点として挙げられるのが金融プロフェッショナル経験者が多いことです。編集スタッフの金融機関勤務経験年数は延べ30年、正確には367か月となります(2022年3月1日現在)。編集者には日本証券アナリスト協会認定アナリスト(CMA)、第一種外務員(証券外務員一種)、AFPなどの資格保有者が複数在籍しており、生保関連業務経験者としては過去に保険募集人資格を保有していたメンバーもいます。日本株式、米国株式、投資信託、生命保険、つみたてNISA、iDeCo、国民年金、厚生年金、住宅ローンなどといったテーマに関しては踏み込んだ分析や考察をすることができます。
LIMOの沿革としましては、2015年にLIMOの前身である「投信1(トウシンワン)」として産声を上げました。そして2018年には、より多くの読者の方にお金に関する情報を発信したいという考えから、メディア名をLIFE&MONEYの造語として「LIMO(リーモ)」と変更しました。現在では月間ユニークユーザー数が500万人を超えるまでになりました(2022年6月30日現在)。今後もより多くの方に読んでいただけるニュースを発信していきたいと考えています。
「投信1」には、個人投資家向け金融経済メディアであった「Longine(ロンジン)」の執筆者であった証券アナリストやファンドマネージャー、ベンチャーキャピタリストとして長年の調査や運用経験を持つメンバーが中心に参画していました。Longineは、グループ内で新サービスを展開することとなり、多くの読者の声に惜しまれながらサービスは2020年3月に終了しました。Longine編集部メンバーの一部は引き続きLIMOニュース編集部のメンバーとして在籍し、お金のプロとしてコンテンツ編集や情報を発信しています。
LIMOは株式会社ナビゲータープラットフォームが運営しています。詳細はこちらをご覧ください。