ダウ平均史上初の3万ドル超えなどを受けて日本株も上昇

2020年11月27日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は前日より107円40銭高の26,644円71銭となりました。月曜日は勤労感謝の日の祝日で休場でしたが、連休明けの火曜日から4連騰でした。終値ベースでおよそ29年半ぶりの高値を更新しています。

24日の米国株式市場で、ダウ工業株30種平均は最高値を更新。終値ベースで初めて3万ドル台に乗せたことを受け、日本株も連れ高となりました。

背景には、新型コロナウイルスのワクチン開発が進み、経済活動再開が期待されていること、また、トランプ米大統領がバイデン前副大統領への政権移行業務を認めたと報道されたことも好感されました。

今週の動きはどうなるでしょうか。ダウ平均はいったん3万ドルの大台に乗ったものの、その後は利益確定売りなども出て、27日の終値は29,910ドル37セントとなり、やや落ち着いています。日本株も連日のようにバブル後の最高値を更新してきたため、上昇一服から若干の調整が入るかもしれません。

その後は、目線を上に持っていいのではないでしょうか。米株については、バイデン氏が今週前半にも次期財務長官にジャネット・イエレン連邦準備制度理事会(FRB)前議長を指名すると伝えられています。イエレン氏は財政出動や金融緩和に前向きなことから、市場は好意的に受け止めると考えられます。

ただし金融緩和が進むとドルが売られることになり、円高傾向が続くと日本の輸出関連企業の業績に影響が出ます。さらに国内では、新型コロナの新規感染者数が急増しています。大阪、北海道に続き、東京も飲食店などに対して時短営業の要請を行いました。時短要請が全国に広がる可能性があり、注意が必要です。