(2)お金を正しく使う

「お金を正しく使う」ことを意識していますか。節約が身に付いてしまっている人ほど、「使うべきところではお金をきちんと使う」という選択を誤ってしまうことがあります。たとえば、女性にとってスーツは普段着よりも値が張ります。しかし「これでいいか」と妥協して、結局失敗になっては元も子もありません。

後悔するのであれば、しっかり厳選してお金を使うべきでしょう。社会人として支出すべき事柄は、削ってしまうと大きな後悔につながることもあります。支出の必要性をキッパリ分けて、本当に必要な物には支出できるようにコントロールしていきましょう。

(3)収入アップの検討を

家族みんな節約が楽しければいいのですが、だんだん苦しくなってきたり、負担になってくると、家族にとってプラスとはいえなくなります。決して節約を軽んじるわけではありませんが、節約とは支出を減らす方法のひとつで、収入における貯蓄の割合を増やす方法です。そのため、どんなに節約しても、収入より貯蓄が上回ることはありません。

一方、収入を増やす努力であれば、続けていくと経験が蓄積され、生産性が上がっていきます。同じ努力をするならば、収入アップの方向に切り替えてみましょう。例えば、求人情報を検索することで興味のある分野に気付いたり、この仕事なら持っている資格で働けそうだという発見もあるかもしれません。また、キャリアアップや収入アップにつながるような資格取得は、将来への先行投資になります。とくに定年退職後も働けるようなスキルにつながる資格は大きな効果をもたらす場合もあるでしょう。

まとめにかえて

しっかり貯めている世帯も、貯められない世帯も、暮らし方の違いはわずかなようです。貯めている家庭では、そのわずかな違いをしっかり貯め続けてきていることが分かりました。また、節約を頑張ることも家計には大切ですが、方法を間違えないように意識していきたいものです。そして貯蓄額のアップを目指すなら、収入アップを目指すことも必要といえそうです。

参考

(※1)「家計調査報告(貯蓄・負債編)―2019年(令和元年)平均結果―(二人以上の世帯)」総務省統計局
(※2)「消費支出」の定義…いわゆる生活費のことであり,日常の生活を営むに当たり必要な商品やサービスを購入して実際に支払った金額

【ご参考】貯蓄とは

総務省の「家計調査報告」[貯蓄・負債編]によると、貯蓄とは、ゆうちょ銀行、郵便貯金・簡易生命保険管理機構(旧郵政公社)、銀行及びその他の金融機関(普通銀行等)への預貯金、生命保険及び積立型損害保険の掛金(加入してからの掛金の払込総額)並びに株式、債券、投資信託、金銭信託などの有価証券(株式及び投資信託については調査時点の時価、債券及び貸付信託・金銭信託については額面)といった金融機関への貯蓄と、社内預金、勤め先の共済組合などの金融機関外への貯蓄の合計をいいます。

LIMO編集部