今週国内では、16日に7-9月期GDP速報値、20日に10月全国消費者物価指数が発表されます。コロナの影響による足元の景況感を判断する指標として注目されそうです。
25,000円の大台に乗り、強い上昇トレンドの形に
先週の日経平均の値動きをテクニカル面から振り返ってみましょう。前週に続き、先週も陽線が並ぶ展開となりました。
前週に心理的節目となる24,000円を終値ベースで回復しており、先週はこの大台を維持できるかどうかがポイントでした。ふたを開けてみると、週初9日から窓をあけて上昇して寄り付くと、大きな陽線となってさらに上昇しました。
翌火曜日はその上の心理的節目となる25,000円を一時超えましたが、終値にかけては24,000円円台に下落、このまま上値を抑えられるかと思われましたが、水曜日には再び上昇。週末にかけても終値ベースで25,000円をキープしました。
今週以降の展開はどうなるでしょうか。チャートの形は悪くありません。5日移動平均線、25日移動平均線、75日移動平均線が上から順に位置しており、さらにそれぞれが上昇しながら扇型に開いています。これは強い上昇トレンドの形です。
6月上旬から5カ月あまり、1000円程度の値幅で保ち合いが続いていましたが、確実にこのボックス圏を抜けたと見ることができます。目線を上に持っていいでしょう。
ではどこまで上昇するのか。上値について、月足や年足などで長期的に見ると、バブル崩壊直後の1991年の27,300円付近まで、目立った節がありません。かなり視界が広がっています。さらなる上昇に期待できます。
逆に下値メドとしては心理的節目となる25,000円、さらに、長らく上値を抑えられていて今はサポートラインになった24,000円付近になります。ただし、この付近まで下がると押し目買いの動きが出てくるでしょう。
下原 一晃