SBテクノロジー、2Qの営業利益は前期比+19% 6期連続で上期増収増益

2020年10月28日に行われた、SBテクノロジー株式会社 2021年3月期第2四半期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。

スピーカー:SBテクノロジー株式会社 代表取締役社長 CEO 阿多親市 氏

連結PL

阿多親市氏:みなさま、こんにちは。SBテクノロジーの阿多です。本日は大変お忙しい中、私どもの決算説明会にご参加いただきまして誠にありがとうございます。それでは、さっそくですがご説明に入らせていただきたいと思います。

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それでは業績の概況、連結のPLです。売上高は318億6,400万円ということで、対前年で約50億円プラスとなり18.7パーセントの伸びです。営業利益は15億9,600万円、対前年で2億5,500万円増加し、19パーセントの増益というかたちになりました。以下、経常利益、純利益についてはご覧いただければと思います。

この期にできたことの1つは、この3ヶ年計画の中で位置付けていたBIT(事業部門向けのIT)と、CIT(コーポレート向けのIT)の合計売上高が半期で100億円を超えたことです。それから、昨年10月から入ったソフトバンク向けベンダーマネジメント案件が増収に大きく寄与し、テレワークによるコスト抑制等も貢献したことから営業増益となっています。

ソリューション区分別

ソリューション区分で見ると、左側が売上高の前年同期比、右側が限界利益です。ブルーの枠で囲ってあるところがBITとCIT、クラウド上のソリューションです。売上高は昨年の96億円から108億円になり、限界利益についても38億円から44億円というかたちで伸長できています。

中央の黄色いところはテクニカルソリューションで、ソフトバンクグループ向けの開発あるいは運用の案件になります。前年の10月から始まったため、前年の4月から9月の間はベンダーマネジメントの案件はありませんでした。売上高が63億円から103億円ということで、大きなポーションを占めて増収になっているということです。限界利益に関しては、23億円から30億円と7億円の増益になっていますが、ベンダーマネジメント案件そのものは利幅の薄いビジネスですので、これからどんどん改善していかなければならないエリアだと考えています。

それからECのところで、すでに第1四半期もしくは昨年度末にもご説明しましたが、ノートンストアの事業がピークを打って、ここからは若干下がり気味になってくるということで、前年108億円が106億円となっています。限界利益が1億円伸びているのは、このカテゴリに入れているフォント事業の拡大が増益に貢献した結果と見ていただければと思います。

顧客別売上高

次に顧客別の売上高です。一番下が個人向けのノートンストアの売上高です。その上のグループがSBグループ向けの売上高、オレンジが法人/公共向けの売上高になります。右側のグラフで内訳をご覧いただきますと、まずSBグループの売上高の中で一番大きいのは先ほどお伝えしたTS(テクニカルソリューション)の売上で、大きく伸長しています。BIT&CITクラウド向けのシステムは25億円から26億円で、それほど伸長していないように見えますが、実のところ、グループ向けの基幹システムを全部クラウドに移行させる開発が、昨年度ピークとなっていました。案件の開発は縮小し、今年は運用ペースに入っているのですが、この部分が大幅に少なくなることもなく、とりわけBITが伸びていることがおわかりいただけると思います。

右側が法人/公共の売上高です。こちらに関しては96億円が113億円となり、BIT&CITのところも70億円が81億円と、10数パーセント伸びていることが見ていただけるかと思います。テクニカルソリューションのところはクラウド案件ではないのですがつなぎ込みの関係で若干伸びています。

営業利益

次に営業利益のブリッジです。売上高の増加で限界利益もプラス12.9パーセント増加しています。それに対して、固定費は、人件費が前年同期比で255名増加しています。そのうちM&Aで買収した電縁ならびにその子会社が180名含まれています。

そして、すでに第1四半期にお伝えした1億1,000万円のM&A関連費用が計上されています。またこの第2四半期に大きな準備が必要になってくるということで、先行投資を行っていましたが、第2四半期のみならず第3四半期にその準備が延びたため、投資部分は8,000万円にとどまっています。そのほか、研修費、営業活動費等々が抑制されて1億1,000万円のプラスというかたちになり、それらを合わせると、ブリッジは15億9,000万円になります。

業績見通し

業績の見通しです。売上高が620億円、営業利益は36億円を今期の目標としています。上半期だけで318億円ですので、620億円から引き算して残りは302億円となります。「対前年を下回るのか」と思われるかもしれませんが、「上半期は予算よりも非常によく出た」と理解しています。下半期も対前年を下回るわけではなく、全体としては上振れ基調であると認識していますが、どのくらいの設定が正しいのかと、それに合わせた利益についても今回はまだ見えない部分もありますので、通期業績予想は据え置きとさせていただきます。

【単体】受注高/受注残高(ECソリューション除く)|2021年3月期第2四半期

次に、この期間の受注高および期末の受注残高についてご説明します。受注高は前年同期の161億円に比べ、201億円と過去最高の受注をいただきました。また受注残高も合わせて182億円で、これも上半期としては過去最高の受注残高を示すことができています。

中身について一部入り繰りがございますのでご説明したいと思います。昨年の10月から半年行ってきたベンダーマネジメント案件の役割は、ソフトバンクにおいて今までそれぞれバラバラに開発してきたいろいろな部署の開発案件や運用案件を、当社がエンタープライズのお客さまにお届けしているような1つの標準型にまとめていこうというものです。

1つは仕様書です。完成するまでに仕様はいくつか変更されるのですが、設計書に対し毎月のように新たなオーダーが入り、変更が加わっていくと変更管理書が出てきます。それを一定の方法で、今このシステムがどういう機能で、どういうスペックで、どういうキャパシティで動いているかを変更履歴とともに見ることができるようにすることで、初期の開発計画がどのように変わっていっているか確認できるようにマネージメントしていくことが、私どもの役割です。約半年間の標準化作業を超えて、今後も継続していくとなったものについては、ストックに移していますので、ストックが大きく伸びているかたちになります。

逆に、新しく入ってきたベンダーマネジメント案件は開発に入ります。開発の部分が去年よりも小さく見えるかもしれないのですが、ベンダーマネジメント案件における半年間の標準化作業が完了し、今後も継続していくと見極められたものは、ストックに移しているとご理解をいただければと思います。以上が、この上半期のスコアカードとなります。

SBTが目指している方向

私どもは、2019年度から2021年度までの3ヶ年を第3次中期経営計画と呼んでいます。この進捗についてご説明します。この中期経営計画で目指している方向はBITやCITの拡大でして、前の第2四半期では、クラウドとセキュリティを研ぎ澄ましていき、それを使ってお客さまの情報システム部門を中心に、いろいろなサービスを展開してきました。

また、情報システム部門の方の事業部門への異動、あるいは事業部門のビジネスに直接役立つITの利用ということで、2018年度にBIT、CITの両方についてクラウド上で進めていこうと決心し、今回の3ヶ年計画に移っています。現在、情報システム部門については、DX時代に向けた対応・準備を「サービス」のかたちでお届けできるように、サービスプロバイダーに進化していきたいと目標を立てました。

そして事業部門については、DXがより加速していきます。その際に、仕事の予見をシステムに置き換え「このようなシステムの準備をされて、このようなシステムの利用をされていければ、もっと競争力が強化されます」というコンサルティング、そしてビジネスITを創出していこうと考えています。こちらが、中期計画の目指しているところです。これに沿って、ちょうど今、3ヶ年計画の半分が過ぎたところですので、どのような進捗状況になっているかをみなさまにご説明したいと思います。

顧客課題の変化

この計画の中、4月の緊急事態宣言も含め、お客さまにとって大きな変化が表れてきました。ニューノーマル時代に必要不可欠なDXの加速について、3つの視点でご説明したいと思います。1点目ですが、オンラインコミュニケーションの準備において、オフラインコミュニケーションあるいは紙がワークフローの中に混在している問題があります。昨今では「脱ハンコ」や承認するためだけに会社に来ているという話が飛び交っていますが、こちらをオンラインで完結していきます。ワークフローにおいて、承認をハンコではなくテレワークの場所から行えるようになることが要求されていると思います。また、「ゼロトラストセキュリティ」は、今まで社内で仕事をするのが当たり前だったものが、どこでも仕事ができるとなったときに、社内なら安全、社外に持って出たら危ないということではなく、どこも危ない、どこも信用できないという前提でセキュリティを準備する必要があるということです。3点目は、このような状況の中で営業がお客さまのところに伺えない場合、どのようにして商談を進めればよいのかということで、オンラインの営業支援というかたちになります。これらの3つの切り口で、お話ししたいと思います。

デジタル化・脱ハンコに関しては、私どもの「Flow」というワークフローの製品・サービスがありますので、こちらをご利用いただいたり、あるいはサイバートラストの「iTrust」サービスにおいて、電子認証が用意されたりしています。

ゼロトラストセキュリティ

ゼロトラストセキュリティに関して、もう一度おさらいになります。今までファイアウォールで守られた社内のイントラサービスでもネットワーク上でセキュリティレベルを切り分けており、例えばレベル1は、社外の人も出入りする会社の会議室のような場所で、レベル2は、一般に社員が働いているオフィス、レベル3になると、顧客情報を扱うコールセンターや業務センターなど、レベル4になると、それを本番機を使って抽出したり、あるいは分析したりという、本当のデータを使うような場所、レベル5はデータセンターで、実際の物理的なサーバー等が置いてある場所が該当します。そのようなかたちでセキュリティレベルを上げてネットワークも切り替え、入室される方々の物理的なセキュリティチェックも行うことで、悪意ある攻撃者から守ったり、あるいはデータが外部の不正なサイトに流出しないように守ったりするものが、従来のセキュリティ(境界型)の考え方でした。

4月からのテレワークにより、働き方が一気に変わってしまい「本番機は絶対にここじゃなきゃ駄目だよ」「顧客の情報はここでしか見ちゃ駄目だよ」とされていたものが、一気にテレワークに移り、それらのデータの一部がクラウドに移ってきています。これらのことから、私どもは「クラウドセキュリティを支援していこう」ということになったのですが、よりシリアスな環境になり、どうしても在宅で仕事をすることになった時にはどのような手を打つかというと、基本的には、クラウドセキュリティを全部に適用することになるわけです。2019年から新しい言葉として「ゼロトラストセキュリティ」という言葉が出てきており、こちらがキーワードの一つになっています。ゼロトラストセキュリティというものは考え方であり「何を入れればゼロトラストか」というものではありません。いつ・どこでも侵入者がいる、いつ・どこでも不正なサイトにつながってしまうかもしれないと考えた時に、会社の情報資産を守るために「Secure Web Gateway」というものを入れて、どのような通信を行っているのかをすべてチェックするという、物理的なものがあります。ただ、「物理的」と言ってもクラウド上にありますので、自分でその機器を見たり、触ったりということはできません。

そして、会社が支給している端末機はノートパソコンやタブレット、携帯電話とさまざまなものがあり、その端末の挙動をすべて管理し、IDを使い2要素や多要素で本人認証するというかたちになります。それだけではなく、これが危険な振る舞いなのかどうかを分析できるプロフェッショナルあるいは彼らの教育を受けたAIのサービスが、ここに必要になってきます。この点をもって、ゼロトラストセキュリティと言うことができると認識をしています。

2019年の2月からグローバル監視センターを準備してきており、現在は世界中がCOVID-19の災いにさらされているため、日本国内だけではなく世界のオフィスにも対応していくということで、今回非常に需要が高まっているのが、このゼロトラストセキュリティになります。

製造業 / 建設業でのDX支援

次に、製造業/建設業でのDX支援です。まず、製造業の事業部向けサービスとして「DX Sales for Microsoft Teams」というものがあります。私どものお客さまの多くが「Microsoft 365」をご採用いただいており「Office 365」のメールあるいは「Dynamics 365」を導入されています。こちらを普段のビジネスの中でずっと使っていただいているわけですが、この新型コロナ禍において、face to faceのコミュニケーションや会社訪問ができず、自分自身の会社にも行けないという環境の中で、お客さまとビジネスの話を進めていくために使用していただくサービスです。ご説明の内容もすべて録画されて、活動内容が可視化され、それをサマリーしてどのように商談が進んでいくかが見え、商談が終了した時の宿題が何で、何を揃えて、何を準備して次の商談に向かわなければいけないかが非常にわかりやすくなります。

また、建設業の事業部門向けということで、ニュースリリースした「Smart Secure Service+IoT Core Connect」というものがあります。当社は建設業のお客さまが大変多いのですが、建設業は最初の設計から最終的な竣工まで行い、オーナーにお渡しするというかたちになります。大手の建設業はビルの管理に目をつけており、不動産の価値を毀損しないようにうまく管理して価値を高く保ち、もし建て直すのであれば新しい発想で設計して行うこともあります。

ビルの中には大きな3つの電源がありますが、1つはエレベーター等の動力です。もう1つは衛生としての空調関連の制御、もう1つが照明コンセントで、OA機器などはここから行います。これらの3つをネットワークで管理することで、省エネにも役立ちますし、ビル外部からの攻撃を想定した対策を行えます。しかし、多くのビルは建築した時のシステムのままということが多く、新しいプログラムを入れようと思ってもそれぞれがバラバラのシステムで管理されているため、これらを統合して新しいモジュールが入りやすいクラウド上で管理するというイメージでシステムを作っています。インターネットで受けるというのは、すなわちリスクがあるということになりますので、ファイアウォールあるいはIDも最新のものを入れてリスクに対して戦わなければなりません。それに対してネットワークオペレーションセンターやセキュリティオペレーションセンターでの監視サービスをつけたものが「Smart Secure Service+IoT Core Connect」になります。

デジタルガバメント実現に向けた支援

デジタルガバメントについてはデジタル庁の設立が来年度に予定されているのですが、すでに昨年、農林水産省の電子申請基盤システムを当社が受注して進めているというお話を何度かお伝えしています。これによってどのくらい当社がビジネスを行えるのかというご質問をよくいただいているのですが、今期の仕事としては、農林水産省ならびに厚生労働省のお仕事にまずは取り組んでいます。また来期から2024年度までで、中央省庁のいろいろな申請業務の90パーセントをデジタル化するとお伺いしています。一般的に中央省庁の本格的な入札は春先となる見込みです。

デジタル庁の設立に関しては、短中期的にはニュートラルだと思っているのですが、長期で見るとこれは間違いなく私どもにとって大きな追い風になってくるだろうと考えています。すべてをデジタルで行う、すなわちすべてをクラウドで行うという言葉に十分置き換えられる話です。そして、通信機器でWebにアクセスしていろいろな申請を行う、あるいはその返事をもらうなど、いろいろなかたちが考えられます。また、システム標準化での自治体の案件もあります。

もう1点、公共に関しては、5年間の運用で受け入れ持っている「全国農地ナビ」や、4つの県の自治体情報セキュリティクラウドは2021年度末が運用の期限となっています。運用期限が来た際に、最新システムに移行して2022年度から新しいシステムで動かすのか、もしくは場合によっては1年継続ということもあろうかと思います。このあたりの考え方ならびに状況についてどのようなご提案がよいかを事前に準備しているのが現状です。このデジタルガバメント、またデジタル庁の設立も非常に大きな追い風とすべく準備を進めています。

ソフトバンク(親会社)とのシナジー

ソフトバンク(親会社)とのシナジーですが、昨年の10月からベンダーマネジメント案件として先ほどお伝えしたような標準化を行っています。それから、6月末に電縁という開発会社のM&Aを行っています。また、開発拠点として親会社の近くである天王洲に「ラボ」というかたちで開発拠点を開設しました。

法人/公共という部分については、いよいよ本格していく「5G」と、その通信を使ったIoT、それに対するセキュリティ領域での共創の具体化を進めていきたいと思っています。ソフトバンクは今回、特別区で「Smart City Platform」を構築して、竹芝にオフィスを移していますが、その中にはロボットはもちろん、「ローカル5G」も、いろいろな通信の形態でデータをクラウド上にあげて分析しているわけですが、当社の「IoT Core Connect」をご採用いただき、デバイス稼働の監視も今進めています。

第3次中期経営計画の進捗

第3次中期経営計画についてまとめると、ゴールは「サービスプロバイダーへの進化」で、3,000億以上のエンタープライズ、そしてMicrosoftを利用されている企業にとってクラウド&セキュリティでデジタル化に最も貢献している会社になることです。

今の状況としては、3,000億以上のエンタープライズの中においてTeamsの導入社数はNo.1であり、Azureを利用したサービスのパッケージ「clouXion(クラウジョン)」の販売数も現在No.1となっています。「Teams関連」がキーワードになるかと思いますが、「Microsoft Teams」関連サービスNo.1というポジショニングになっていきたいと思います。また、セキュリティに関しても、先期末くらいから上期に、当社内だけでなく、法人/公共、そしてSBグループの中でゼロトラストセキリュティの導入を行った実績があります。来年度の末にはゼロトラストセキュリティがNo.1になっていけるようにと考えているのがサービスプロバイダーのゴールです。

コンサル&ビジネスITですが、法人については、先ほどお話ししたような建設業、製造業向けソリューションを展開していくということです。公共領域はデジタルガバメントの推進で、現在、電子申請基盤の第1期を行っています。それから全国農地ナビというものがあり、最後の情報SC(セキュリティクラウド)は2021年度までの運用の契約ですので、このリニューアルのオポチュニティーがあります。それから、厚生労働省の本省と自治体を結ぶ汎用ポータルというものがあるのですが、こちらの開発運用も行っている状況ですので、今後、来年度までの中期3ヶ年計画で確実にこちらのサービスをお届けできるよう努力していきたいと思っています。

FY21 経営指標

経営指標は、2018年度の営業利益25億円から「毎年20パーセントずつ伸ばしていく」というお話で、先期は30億円、今期は36億円、そして来期は43億円という数字指標を持っているのですが、BIT&CITの比率やクラウドでのソリューションの比率を50パーセントに持っていき、ROEを13パーセントに持っていくという3つを継続的に、もちろん3ヶ年計画ですので、掲げて邁進していきたいと考えている次第です。以上、2020年度上半期の決算についてご説明しました。ご清聴ありがとうございました。

記事提供:ログミーファイナンス

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