コンフォリア・レジデンシャル投資法人、第20期の1口当たり分配金は過去最高の5,309円に

2020年9月15日に行われた、コンフォリア・レジデンシャル投資法人2020年7月期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。

スピーカー:東急不動産リート・マネジメント株式会社 執行役員コンフォリア運用本部長 伊澤毅洋 氏

第20期末ポートフォリオ

伊澤毅洋氏:みなさま、こんにちは。東急不動産リート・マネジメントの伊澤です。これからコンフォリア・レジデンシャル投資法人、第20期の決算を説明させていただきます。

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4ページの期末のポートフォリオをご覧ください。東京23区かつ駅近な物件を中心に135物件、資産規模は2,459億円となっています。大半は通常の賃貸住宅ですが、収益安定のため学生レジデンスやシニア住宅についても一部組み入れています。平均築年数は11年、部屋タイプはシングルやコンパクトタイプが中心です。

第20期ハイライト

5ページは決算のハイライトです。1口当たり分配金は前期からさらに伸びて5,309円です。1口当たりNAVは株価水準を生かしたプレミアム増資の効果により、前期から2.5パーセント上昇し26万8,925円になりました。ともに過去最高です。

運用サマリーをご覧ください。第20期の外部成長では公募増資時に6物件、期中に3物件の合計9物件、193億円を積み増しました。

内部成長では入替時の賃料変動率は過去最高の8.3パーセントをマークしました。これによりポートフォリオ全体の賃料単価変動率は0.8パーセント上昇しました。

新型コロナウイルス感染拡大の影響により、リーシング活動が制限を受けたため稼働率が前期に比べ若干低下しましたが、賃料単価変動率の上昇がそれを補ったかたちで計画をクリアしています。

財務においてはESG投資が浸透する中、投資家層の拡大を目的としてグリーンボンドを発行しました。そして6月には時価総額や出来高が一定規模に達したため、東証REIT Core指数に新規採用されました。採用の翌月には昨年対比で大幅に流動性が向上し、パッシブ需要の増加につながりました。

そして今走っている第21期ですが、取得余力を活用し今月末にスポンサーから東京23区の4物件77億円分を組み入れ、資産規模は2,537億円になる予定です。今期は新型コロナウイルス感染拡大により社会的に大きな変化があり、人々の生活や意識も大きく変わりました。

当リートへの影響については、6ページにまとめています。

新型コロナウイルス感染症による影響

上段に新型コロナウイルスをめぐる国内外のイベントを記載しています。3月にはWHOによるパンデミック宣言があり、そして国内は4月に緊急事態宣言が出され、県境をまたぐ人の移動制限が6月下旬まで続きました。それにより賃貸マーケットでもリーシング活動の停滞が余儀なくされ、新規契約が伸び悩みました。

中段の棒グラフですが、黒い線から上に伸びているのは月ごとの新規契約件数で、下に伸びているのは解約件数です。昨年をグレー色、今年を緑色で表しています。ご覧のとおり4月から6月にかけて新規契約件数が昨年よりも減少しましたが、人の往来が再開した7月には昨年並みになりました。

結果として右側中段の丸い円の中に記載のとおり、新規契約件数は1,018件から849件と昨年より169件減り、平均稼働率はマイナス1ポイントとなりました。

一方、入替時賃料変動率についてはトピックスに記載のとおり、2月から3月の繁忙期に過去最高の9.5パーセントをマークしました。コロナ禍でもアンダーレントな住戸の入替が進み、7.4パーセントという高い水準となりました。

第20期決算実績

8ページで損益の状況についてご説明します。上段の赤枠が第20期の実績です。営業収益は90億2,800万円、当期純利益は35億2,300万円です。内部留保の取り崩し分4,200万円を加え、分配金総額は35億6,500万円となりました。1口当たり分配金は5,309円でした。

中身が入り組んでいますので、当期純利益ベースで前期比較を簡単にご説明します。

前期の35億6,200万円の中には、2億1,100万円の名古屋物件の売却益が含まれていました。今期は前期比で3,900万円の減益になっていますが、これは主に売却益の剥落が理由であり、記載はありませんが売却益の影響を除くと、1億7,200万円の増益でした。

圧縮積立金については、前期は売却益から1億6,900万円を積み立てた一方、今期は工事相当額として4,200万円を取り崩し、対前期プラス2億1,100万円の差額となりました。売却益による剥落分マイナス2億1,100万円と同額の圧縮積立金で相殺したかたちになりました。

その結果、分配金総額は1億7,200万円の増額となり、実際にお支払いする1口当たり分配金は増資による希薄化を考慮し、対前期14円の増加となっています。

下段は変動要因を1口当たり分配金に換算し図示化したものです。期中に取得した9物件の収益貢献が408円、スライド中央の赤枠で囲んだ部分に賃料上昇等プラス33円との記載がありますが、稼働率等の低下分マイナス84円を補うかたちで、賃料単価の上昇がプラス117円ということです。後は記載のとおりの要因で繰り返しにはなりますが、過去最高の5,309円となりました。

稼働率の推移

9ページは稼働率の推移になります。赤い線はポートフォリオ全体の稼働率です。緊急事態宣言が出された4月以降、95パーセント前後で推移し平均稼働率は95.9パーセントでした。

賃料動向

賃料単価の動向について10ページをご覧ください。ポートフォリオ全体の賃料単価は主に入替時の賃料上昇により、半年間で0.8パーセント上昇しました。レントギャップは期末時点で5パーセントあり、入替の都度、市場賃料に追いついていくため賃料の上昇幅は今後少しずつ緩やかにはなりますが、引き続きプラス成長は継続していくものと考えています。

入替時・更新時の賃料動向

入替や更新の内訳は11ページになります。入替時の賃料増額は増減をネットしてプラス8.3パーセント、月額1,191万6,000円の増額となりました。入替対象住戸の92.7パーセントが増額となり、9期連続のプラス成長です。また、更新時の賃料増額は市場賃料との乖離が大きい住戸に限定して増額を要請した結果、対象住戸の約2割が増額となり0.9パーセントの増賃が実現しています。

第20期における入替時賃料変動率の分析

12ページ上段は入替時の賃料上昇を3つの角度から分析したものです。傾向としては従前どおり東京23区の駅近物件が高い上昇傾向を見せましたが、全体的にまんべんなく上昇しており、特に築年数による差がほとんど出ていないことが特徴です。

下段はエリア別に見た過去からの上昇率の推移です。その他中核都市がプラス3.4パーセントと改善しているのは、稼働が低迷していた名古屋の物件を前期に売却した効果です。

パフォーマンスの維持・向上に向けた取り組み

13ページはコロナ禍における運用面の取り組みを紹介しています。1番は新型コロナウイルス感染防止策として、共用部に感染症対策ポスターの掲示やアルコール消毒液の設置により、入居者の注意喚起を図りました。

3番は6月に完工した大規模修繕の写真です。入居者や工事関係者の感染リスクを最小限にするよう工事関係者と協議しつつ、中断することなく工事を実施しました。4番は専有部バリューアップ工事の事例です。

今後新しい生活様式が求められ、在宅勤務が浸透する中、仕事スペースの確保はもちろん、自炊が増えることに対してもキッチンスペースを工夫するなど、商品性の向上を図っていきたいと考えています。

第20期取得物件

14ページは外部成長についてです。今期取得した9物件を載せています。上段はスポンサー開発の3物件で、左下は公募増資に伴い取得した3物件です。足許の売買マーケットは引き続き高値圏で推移しており、目線にかなう物件の取得チャンスは少ないものの、比較的余裕のある取得余力を活用して今期も物件の積み上げを行っています。

コンフォリア池袋DEUXは6月にスポンサーグループから取得しました。また3月に第三者からコンフォリア西馬込HILLSIDEを、6月にコンフォリア成増を取得しています。鑑定NOI利回りはいずれも4.2パーセントから4.3パーセントと投資主価値の向上に資する水準になっています。

財務運営①(第20期における財務活動)

財務について15ページをご覧ください。主な財務指標ですが、期末の平均残存年数は4年、加重平均金利は0.58パーセント、総資産LTVは50.4パーセントでした。また今期のイベントには、本投資法人として初めてグリーンボンドを発行しました。

コロナ禍で不安定な起債環境が続き、5月頃までは投資法人債についても、昨年度と比べて利率水準は悪化していましたが、日本銀行による社債乖離オペの発表以降、起債環境は改善し、比較的並走銘柄の少ない7月下旬を狙って記載しました。レジデンス需要の底堅さが評価され、比較的好条件で調達することができました。

期末のマチュリティラダーは記載のとおりです。第20期の物件取得に伴う借入により、第22期に返済期限を迎える借入額がコミットメントラインを超過していますが、手元流動性は手元資金とコミットメントラインを合わせると243億円あり、リファイナンスリスクには十分な備えがあります。なお、LTVの上限55パーセントまでの取得余力は期末時点で277億円あります。

財務運営②(第20期末の財務指標)

16ページは財務指標のヒストリカルなデータです。左上の表、20期末の列ですが、LTVは総資産LTVが50.4パーセント、鑑定LTVは45パーセントです。格付はJCRからAAマイナスが付与されています。

右下「③長期有利子負債比率」は物件取得に伴う借り入れにより、一時的に長期比率が下がっていますが、今後の借換の際に長期化していく考えです。

足許の市場環境認識

18ページをご覧ください。足許の市場環境について説明します。上段の投資口価格の状況ですが、第20期末は33万1,000円となり前期末と同水準まで回復しました。また1口当たりNAVについては、2月に実施をした増資の効果により26万8,925円と前期末比プラス2.5パーセントとなりました。おかげさまでNAV倍率は1.2倍程度とコロナ禍においてもNAVプレミアムの状態をキープしています。

下段はLTVの水準です。今月末には取得余力の一部を使い、スポンサー開発4物件を取得し、LTVは51.5パーセントになります。

運用上の上限目安である52パーセントまでは、まだ余裕がありコントロールレンジを意識しつつ、さらなる分配金の積み上げを図っていきます。引き続きマーケット環境の変化に応じて、より最適な資金調達方法を選択の上、外部成長を進めていきます。

今後の成長戦略

19ページは今後の成長戦略ですが、引き続き東京23区の賃貸住宅を中心に投資し、競争力のあるポートフォリオを構築していきます。

成長目標の進捗状況

20ページでは成長目標の進捗状況について説明します。緑の線は実際の分配金で、赤い線は取得した物件の固定資産税等を差し引いた巡航分配金です。前期から100円増加し現在は5,200円になっていますが、中期目標の5,500円に向けて内部成長と外部成長の両エンジンをきかせていきます。

また資産規模については、中期目標を3,000億円としていますが、スポンサーの開発担当部門における情報開拓力と商品計画力により、パイプラインは順調に積み上がっており、十分に到達が可能です。どちらの目標も今の目標に満足せず、通過点としてさらなる成長を目指していきます。

第21期における取り組み(2020年9月29日取得予定資産)

21ページでは今月末にスポンサーから取得する物件を紹介しています。コンフォリア東陽町は、都心アクセスに優れ需要が厚く希少な東西線沿線の物件です。シングルタイプから2LDKのタイプまで合計140戸、取得価格は36億円です。コンフォリア新御徒町、コンフォリア森下WEST、コンフォリア不動前はいずれも規模はさほど大きくないものの、駅近でどれも利便性に優れた物件です。

鑑定NOI利回りは、いずれも4.2パーセントから4.3パーセントです。取得予定資産の取得後の23区比率は92パーセントになります。今回スポンサーパイプラインから4物件取得しますが、パイプラインは十分積み上がっています。

更なる成長に向けたスポンサーの活用(スポンサーパイプライン)

22ページをご覧ください。赤い点の賃貸住宅、青い点の学生レジデンスを合わせ現在24物件、金額にして約750億円です。スポンサーは開発しリースアップを行っています。スポンサーグループでは循環型再投資モデルを標榜しており、稼働状況や調達環境など条件が整ったものからウィンウィンの関係で当リートに組み入れ、回収資金を再投資に回しながら関与資産を拡大しています。

成長戦略に沿った外部成長実績

23ページでは今の成長戦略を策定した、第16期以降の資産入替の効果をまとめました。公募増資に伴って19物件、期中取得が10物件、期中譲渡が5物件で合計24物件増え、574億5400万円の資産規模が拡大しました。

この間東京23区比率は1.4ポイント増加し、売却益10億円のうち、内部留保を6億9,100万円積み上げています。課税の特例要件の適用を受けるには、来年3月末までに売却することが必要ですが、タイミングと物件のコンディションを見極めつつ、含み益を顕在化させ、さらに内部留保を積み上げていきます。

業績予想

25ページの業績予想をご覧ください。上段の第21期予想については、対前期比の増収、増益、増配です。主な変動要因に記載していますが、前期に取得した物件の通期寄与と今回取得する4物件の収益寄与が、資産運用報酬や借入に伴う支払利息等のマイナス影響を吸収し、1口当たり分配金は対前期21円増加し5,330円としています。

期中の平均稼働率の前提は95.5パーセントと設定しています。第22期については今回の4物件の通期貢献のほか、ポートフォリオの平均稼働率を96.2パーセントまで埋め戻す前提です。

1口当たり分配金は対第21期プラス90円の5,420円としています。なお圧縮積立金の取崩額は、大規模修繕工事による修繕費相当となります。

また売却益は今のところ予定がないので、予想には織り込んでいません。コロナ禍により人々の生活様式が変わり、価値観やライフスタイルも少しずつ変化していく可能性がありますが、東京都の人口統計データによると、23区の人口はコロナ禍において一部外国人の減少は見られますが、日本人の増加は昨年と変わらないペースとなっています。

私たちは引き続き需要が集まるエリアで投資をし、コンディションを整えつつ不測の事態に備えながら、サステナブルな成長を目指してまいります。説明は以上となります。ご視聴ありがとうございました。

記事提供:ログミーファイナンス

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