Cさんがびっくりして事情を聞くと、「めちゃくちゃうるさいし、ごはんも自分ひとりで食べられないし、もう5歳なのにこんなに何もできないと思わなかった」という答えが返ってきたと言います。

結局、1日だけでギブアップした夫から「今まで通り仕事の日はお前の実家に預けてよ」と言われたCさん。「親も高齢で職場も高齢者が多くコロナ感染が心配なことを伝えても、『お前がコロナにかからなければ問題ない』と一蹴された。でも、食料品の買い出しも私だし、どれだけ気を付けても感染するリスクは排除しきれない。娘の相手をするのが嫌だというだけで他人のことを考えない夫に心底ガッカリした」のだそう。

「今はもう一緒にいるのも、夫のためにご飯を作るのもイヤになってしまい、離婚を考えている」と話していました。

夫が無能扱いされているかもしれない…と失望

最後は金融機関勤務のDさんです。「システム関連の仕事をしている夫のビデオ会議の声がたまに漏れ聞こえてくるけれど、『はあ…』とか『ええ、いや、まあ、その…』とか歯切れの悪い返事ばかり。相手から『できるんですか? できないんですか?ハッキリ言ってもらわないとこちらもスケジュールを立てられないんですよ』と詰められているときもあった。ヘッドセットをしていても聞こえてくる声って、もはや怒鳴られてない?と、夫が無能扱いされているかもしれないと気付いた」と話します。

「毎朝夫の会社では朝礼をやって、それぞれのタスクを確認している様子。そのときも上司らしき人から何やら問い詰められてモゴモゴしているのが聞こえてきて…。夫は家事を頼んでも、買い物を頼んでも後回しにする人だし、普段は偉そうにして家事も育児もろくにしないくせに職場では無能扱いされているなんて、と失望してしまった」とのこと。

普段から家事や育児をきちんと分担してくれて、偉そうにしていなければ許せたとDさんは言いますが、決定的な溝ができてしまったようです。

おわりに

コロナ禍のテレワークで、よくも悪くもお互いの仕事ぶりが見えるようになった家庭も多いと思います。パートナーの仕事に対する姿勢に疑問を持ったり、家事や育児を分担しないことに失望したりすると夫婦の溝が深まってしまうのでしょう。これもコロナによる思いもかけない変化なのかもしれませんね。

大塚 ちえ