さらに、2日には9月の米雇用統計が発表されます。雇用情勢の回復が遅れていると判断された場合は、調整につながります。中国では10月1日から国慶節(建国記念日)の大型連休となります。

日経平均は小幅に下落するが25日移動平均線でサポートされる

先週の日経平均の値動きをテクニカル面から振り返ってみましょう。週初23日は窓をあけて下落して寄り付きました。その後は陽線となりましたが、5日移動平均線で上値を抑えられました。

24、25日とローソク足の実体が短く、小幅な値動きでした。24日には終値ベースで、25日線を割り込むような動きになりましたが、25日にはほぼ回復しています。

今週以降の展開はどうなるでしょうか。しばらくは方向感の出しづらい展開が続きそうです。現状は、22,000円から23,500円の幅でレンジになっているような状況で、しかも8月以降はそのレンジの上限にローソク足が張り付いているような動きです。

ここを抜ければ一段上のステージが開けそうなのですが、なかなか上抜けしません。かといって、ここから大きく反落することも考えづらいところ。チャートの形は悪くありません。75日線が200日線を下から上に抜けるゴールデンクロスも点灯しています。

上値メドとしては、9月14日の戻り高値である23,582円がまずは目標になります。ここを上回れば、コロナ前の戻り高値である1月17日の高値(24,115円)も視野に入ってきます。

逆に調整となった場合、下値メドは目先意識されやすい23,000円や、75日線(22,800円付近)あたりになります。さらに、8月28日の安値(22,594円)を下回ると短期的な上昇トレンドが崩れてしまいますので警戒が必要ですが、このあたりまで下がれば押し目買いに回る投資家も多いでしょう。

下原 一晃