米ハイテク株が急落するが、日本株は手堅い動き

2020年9月11日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は前日より171円02銭高の23,406円49銭となりました。

東京都が10日、新型コロナウイルス感染状況への警戒レベルを最上位から1段階引き下げたことなどから、投資家の間に景気回復への期待感が広がり、買いにつながりました。日経平均先物9月物の特別清算指数(SQ)算出がらみの買いも入りました。

日経平均は週初7日、前週の米株式市場でハイテク株が調整した流れを受けて続落。しかし、その後はじりじりと値を戻しました。結局週末には前週末比で201円あまりの上昇で終わるなど、底堅さを感じさせます。

今週の動きはどうなるでしょうか。米株の動向は気になるところです。足元のハイテク株安を見てITバブルの崩壊を思い出す人もいるでしょう。ただ、直近の動きを見ると、全面安に転じるというよりは、8月に急上昇したための反動で、利益確定などの動きが出ている上昇一服と見ていいと思います。

11日には、ナスダック総合株価指数は続落したものの、ダウ工業株30種平均は反発しました。また、日本株の動きを見ると、米株の下落にもかかわらず底堅さを感じさせました。今週も週初から堅調な値動きになることが期待されます。

今週は14日に自民党総裁選の投開票が行われ、16日召集の臨時国会で新首相が選ばれます。総裁選では菅義偉官房長官の優勢が伝わっています。市場では織り込み済みながら、「アベノミクス」の継承を訴える菅政権の誕生によって、安心感から買いが入ることも考えられます。