個人型年金制度のiDeCoは、年間上限額の範囲内で掛け金を拠出し、運用益はNISAと同様、非課税扱いになります。60歳になるまで途中引き出しは原則不可という制約があるものの、掛け金は全額が所得控除の対象で、年金として受給する際も一定の税制優遇があります。
iDeCoの利用者数は約163万人(2020年6月)、つみたてNISAの口座数は219万口座(2020年3月末時点)となりました。「一般NISA(約1,186万口座)」「ジュニアNISA(35万口座)」も含めると、NISA全体で1,405万口座も契約されているのです。
長期にわたる資産形成の方法として、さまざまな方法を検討してみてはいかがでしょうか。
さいごに
65歳時点における金融資産の平均保有状況は、夫婦世帯、単身男性、単身女性のそれぞれで、2,252万円、1,552万円、1,506万円となっています。しかし住宅ローンや教育ローン等の負債を抱えている家庭も少なからずあり、退職金や年金受給額を含めて自分自身の状況を「見える化」しておくことがポイントとなるでしょう。
希望する生活水準や老後の人生設計に照らして、早めに老後資金の計画をしていくことをおすすめしたいと思います。
参考
「平成30年(2018年)就労条件総合調査 結果の概況」厚生労働省
「退職手当の支給状況」内閣官房内閣人事局
「給与・定員等の調査結果等(2019年)」総務省
「高齢社会における資産形成・管理」金融審議会市場ワーキング・グループ報告書
「最新iDeCo加入者数等について(令和2年6月)」iDeCo公式サイト
「NISA・ジュニアNISA口座の利用状況調査(2020年3月末時点)」金融庁
【ご参考】貯蓄とは
総務省の「家計調査報告」[貯蓄・負債編]によると、貯蓄とは、ゆうちょ銀行、郵便貯金・簡易生命保険管理機構(旧郵政公社)、銀行及びその他の金融機関(普通銀行等)への預貯金、生命保険及び積立型損害保険の掛金(加入してからの掛金の払込総額)並びに株式、債券、投資信託、金銭信託などの有価証券(株式及び投資信託については調査時点の時価、債券及び貸付信託・金銭信託については額面)といった金融機関への貯蓄と、社内預金、勤め先の共済組合などの金融機関外への貯蓄の合計をいいます。
LIMO編集部