「金属製の名刺入れは失礼」か? 賛否両論のビジネスマナー

ビジネス、今日のひとネタ

名刺入れは社会人の必需品のひとつですよね。一口に名刺入れといっても、さまざまな形や材質のものがあり、特に若い人は、「どんなものを持ったらいいんだろう?」と悩んだ経験のある方も多いのではないでしょうか。

そんな中、ツイッターでは最近、ドクター・べじぱみゅ(@dr_vegepamyu)さんのこんなツイートが話題を呼びました。

「ネット調べたら『金属製の名刺入れは失礼』とかいう謎マナーを説いたページがあった。『相手はちゃんと革製使ってるのにこっちが金属だとチープな印象』だと。相手の名刺入れなんか凝視しないし、さらに金属材料にちょっと携わるものとして『金属はチープ』とは何事か。お前のページが金属屋に失礼だ。」

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このツイートは、1.3万件のリツイート(RT)とともに4.1万件の「いいね」を集めるなど(2020年7月29日時点)、すぐさま多くユーザーの共感を得て、SNSなどでは「金属製の名刺入れ」について多数の意見が飛び交っています。この記事では、材質や色なども含めた「名刺入れにまつわるマナー」と、それについてのネット上での意見を紹介します。

「金属製」肯定派の意見

SNS上で最も多くみられる意見は「金属製の名刺入れでも別にいいのではないか」というものでした。

「金属製だと失礼にあたる論理がわからない」
「クールビズとかコロナで人の考え方が変わったのにマナーだけが追いついてない」
「特に今は金属製のほうが消毒しやすいし合理的だろ」

「ほんとうにこのマナーは謎だった。金属製に高級感ないわけじゃなくない?」

確かに、金属製とはいっても、100円で買えるものから職人がつくった高級品までさまざまなものがあるでしょうし、一概に特定の材質のものがダメだと決めつけてしまうのは、ちょっと乱暴かもしれません。実際に、「金属製の名刺入れは、革製品のものよりも、中にしまった名刺が曲がったり傷んだりすることがない」といったメリットを挙げる人もいました。

金属の名刺入れが「マナー違反」と言われるのはなぜ?

一方で、ビジネスマナーを紹介するサイトでは「金属製の名刺入れはマナー違反」だと書いていることも多くありますし、実際にそのようにマナー講師や先輩から教わったという人もいます。

「金属製だと落とした時に大きな音がなるから、革製にしろと言われました」
「金属製の名刺入れはカジュアルすぎる。使うシーンが選ばれるのは確か」
「この前名刺交換した人が、スパイクで踏まれたのかと思うほどベコベコの金属の名刺入れで驚いた」
「先輩に、金属は硬くて冷たいから相手の名刺を乗せた時に失礼と言われた」

このような声も実際に見られ、「金属製は革製品に比べるとカジュアルだ」「使い込むと味の出る革と違って、傷むと途端に見栄えが悪くなる」といった印象があるようです。特にマナーが重視されるような場所であれば、やはり名刺入れに関しても気を配る必要があるのかもしれません。

名刺入れに関する他のマナー

名刺入れに関連するマナーはほかにもあるようです。たとえば、「名刺入れの色は、男性であれば黒・紺・茶色が望ましく、女性であればさらに赤色やパステルカラーのものでもよい」のだとか。最近は小学生のランドセルでも、もう少しバリエーションがあるような気もしますね。ともあれ、色についてもSNS上ではさまざまな意見があります。

「マナー講習で黒一色の名刺入れにしろっていわれた」
「名刺入れの色なんか気にしてる人いるのかな」
「マナー講習にて名刺入れは柄入りだとうるさいからNGだけど色はなんでもいいって言ってたなあ」
「個性出すのはそこじゃなくていい」

このように、慣れないマナーに困惑する意見もあれば、「マナーに従っておけばいい」という意見もあるようです。また、人や場所によってもマナーの詳細は変わるというケースも多くあり、一概に「これが正解」と言えない点もありそうです。

さらに、安すぎる名刺入れは言うまでもありませんが、「高価すぎる名刺入れもまた人によっては不相応な印象を与えることから気をつけたほうがよい」という主張も見られます。「高価すぎるってどのくらいだよ?」という意見もあり、このあたりも調整が難しいところかもしれません。なお、革にはさまざまな種類や質がありますが、信頼のできるブランドのものを選ぶのが鉄板とのこと。

名刺交換は、初対面での印象を左右する重要な場面であることは間違いありません。そのためにこのようなマナーも存在しているのかもしれませんね。

マナーは「言ったもん勝ち」!?

日本のビジネスシーンで指摘されるマナーの中には、古い時代の形式だけが残り、いまではあまり合理性がないものも少なくありません。「効率や生産性の重視される現代において、不必要なマナーは淘汰されるべきだ」ともいう意見も根強くあります。実際に、この話題に関連して、SNS上では「結局、マナーは言ったもん勝ちになっている」という声も多く見られました。

相手を不快にさせないためにも、ビジネスマナーが重要であることは確かです。ただ、先に取り上げた意見にもあったように、クールビズによって、ビジネスにおいて「カジュアルさ」が許容されるラインはだいぶ下がり、今回のコロナ禍でさらに「これって必要ないんじゃない?」「ここにこだわっても意味なくない?」という範囲も広がったように思われます。

そうした中にあって、「名刺入れが金属製であること」がマナー違反にあたるというのは、いまでも妥当性のあるものでしょうか。皆さんはどう思われますか?

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2005年創業。ビジネス書・実用書を中心とした書籍出版や企業出版、メディア・コンテンツ事業、デザイン制作事業などを手がける。

主な刊行書籍に、20万部突破の『誰からも「気がきく」と言われる45の習慣』をはじめ、『特定の人としかうまく付き合えないのは、結局、あなたの心が冷めているからだ』 『起業家のように企業で働く』 『すべての仕事を紙1枚にまとめてしまう整理術』 『21世紀のビジネスにデザイン思考が必要な理由』 『自分を変える習慣力』 『鬼速PDCA』など。