大半の人がマスクを着用している日本では、熱中症の予防として、屋外で十分な距離を保ちながらマスクを外している人にまで怒鳴り散らす、過剰防衛な「マスク警察」が問題になっているようです。

一方アメリカでは7月11日、トランプ大統領が初めてマスクをつけて公の場に現れました。長い間、マスク着用を拒否していたトランプ大統領は「マスク着用拒否」を政治的に利用しているといわれています。

アメリカでは、マスク着用が政治的な分断を意味するものとなっています。もしアメリカで「マスク警察」などしたら、感情的に逆切れされ大騒ぎになってしまいます。

そんなアメリカの「マスク着用を拒否する人々」のちょっと変な理由と、矛盾した信念について探ります。

「下着をつけないのも、マスクを着用しないのも個人の自由だ!」

欧米人は基本的にマスクを着用することに抵抗を覚えています。しかし、世界中で多くの専門家がマスク着用を勧めている今、「社会的責任」という暗黙のプレッシャーを感じる欧米人も増え、嫌々ながらも様々なデザインのマスクを着用している人が目立つようになりました。

とはいえ、大統領自身が「私はマスクを着用しない」と公言し、長い間拒否し続つけていたことで、マスク着用していない=トランプ大統領支持者というイメージが広がりました。

もちろん健康上の理由でつけない方もいますし、逆にトランプ大統領支持者でもマスク着用している方もいますので、一概にはいえません。

一般的にみて、トランプ大統領支持者でマスク着用拒否する人の多くは、科学や専門家のいうことを信じず、個人の自由を訴える傾向があるようです。

例えば、トランプ大統領支持者が多いフロリダ州のパームビーチで行われた、マスク着用令に対する住民の意見聴取会でのこと。ある女性は「私がマスクをつけない理由は、下着をつけない理由と同じだ。”モノ”は呼吸しなくては...」と、述べました。これは夜のトークショーのホスト達やSNSなどで笑いのネタとして取り上げられていました。