シリーズでお伝えしている「注目小売店月次実績」。今回は回転寿司チェーン店「かっぱ寿司」を運営するカッパ・クリエイト(7421)の、2020年6月の月次動向及び過去実績、また過去1年の株価動向について振り返ってみましょう。

直近の月次実績

2020年7月10日に更新された、カッパ・クリエイトの2020年6月既存店売上高は、対前年同月比83.9%。内訳は客数75.5%、客単価111.0%であり、客単価はプラスながら客数のマイナスの影響が大きく、マイナス成長となっています。

また全店売上も83.4%と、既存店・全店ともに対前年同月比80%台のマイナス成長となりました。

今期の既存店売上高の振り返り

では、同社のここまでの既存店売上高はどう推移してきたのでしょうか(同社は3月決算)。

既存店売上高について、前期マイナス成長となったのは7月(96.7%)と3月(76.9%)の2カ月のみであり、堅調な推移を見せていました。しかし新型コロナの影響から、4月48.5%、5月75.6%、6月83.9%となり、3月から4カ月マイナス成長が継続中です。ただし4月を底にマイナス幅は縮小しています。

全店売上高の前期はプラス成長とマイナス成長がいずれも6カ月となりました。また既存店同様に4月(47.6%)が底となり、5月74.7%、6月83.4%と回復傾向にあります。

過去1年の株価動向

最後に同社の株価動向を見ていきましょう。

同社の株価は2018年半ばから、上限1,500円付近と下限1,300円付近の間でレンジ相場を形成していました。しかし2月からの株式市場全体の下落とともに、3月は1,024円まで下落しました。

その後はWボトムパターンを形成して、4月の安値1,105円到達後に上昇。5-6月は1,500円台での取引が続きましたが、現在は若干下落した1,300円台で取引されています。

新型コロナウイルス問題を受け3月からマイナス成長が続いていますが、4月をボトムにマイナス幅は縮小しています。既存店・全店ともに6月の売上高は対前年同月比80%台まで戻しており、7月にプラス成長に転じるかが注目されます。

カッパ・クリエイトの過去1年の株価推移

参考資料:売上報告(2020年度)

LIMO編集部