国内でコロナ感染者数が増加したことを受けて売りが広がる
2020年7月10日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は前日より238円48銭安の22,290円81銭となりました。週初6日は中国・上海株の大幅上昇などを受けて、前週末比407円高となりました。しかし、その後は伸び悩みました。
週末10日には東京都で新型コロナウイルスの新規感染者数が、1日あたりの感染者数では過去最多となる243人に達したことが伝わると、経済活動再開が遅れるとの懸念から売りが広がりました。ただし、週間で見ると前週末からの下げ幅は15円あまりにとどまりました。
今週の展開はどうなるでしょうか。新型コロナウイルスの影響などを巡り、投資家が一喜一憂して相場が上昇と下落を繰り返すような状況が続いています。
1日で前日の上げ幅や下げ幅を打ち消すような「往って来い」のような動きになることも珍しくありません。とはいうものの、投資家は「アフターコロナ」を見越した「買う」材料を探しているようにも見えます。
感染拡大が止まらない米国では9日、ダウ工業株30種平均は前日比361ドル以上下落。しかし、翌10日に米バイオ製薬会社がコロナ治療薬の臨床試験で成果が見られたことを発表すると、ダウ平均は前日比369ドル反発しました。日本株も、週初から連れ高になることが期待されます。
国内外でコロナの新規感染者数が増加しているものの、実体経済は改善しつつあります。内閣府が8日に発表した景気ウォッチャー調査では、6月景気の現状を示す指数が、前月を23.3ポイント上回って38.8と、過去最大の上げ幅になっています。