小学3年生の息子さんと幼稚園年中の娘さんのいるある家庭では、家計トータルでの出費の減少をとても実感していると言います。

「在宅ワークに切り替わる前は、息子は学童を、娘は延長保育をMAXで利用していました。コロナの影響で在宅ワークに切り替わり、学童と延長保育の利用がゼロに。そこでまず浮いたのが、幼稚園の延長保育料です。食費面では、フルタイムで働いていることもあって、よくスーパーの総菜を買ったり時短調理キットを利用していましたが、在宅になってからはずっと3食完全自炊。惣菜や調理キットを利用する回数も激減しました。今まで保育や食費にかかる費用がかさんでいた家計が、すっきりスリムになったと感じています」(34歳女性/営業事務)

家族のカタチによっては、今回の件をきっかけに出費が減るケースもあるようです。在宅ワークで出費が減り、家計のあり方を見直したという声も聞かれます。この先どうなるかわからない不安からの節約志向があるのはもちろん、在宅ワークに切り替わり家にいる時間が増えたからこそ、今までの出費の多さに気づいたという人も少なくありません。

出費を見つめ直すきっかけにしよう

緊急事態宣言の解除とともに営業自粛や移動の規制も緩和されつつあり、“新たな日常”へと歩み始めている日本。しかし、第2波・第3波の襲来も予想されており、かつてのように安心して生活が送れるようになるまでには、まだしばらくかかりそうです。

今回在宅ワークを初めて導入し、意外とうまくいったので在宅ワークを通常勤務のカタチの一つとして推進する企業も増えてくることでしょう。在宅ワークで出費が増えたという人は、緊急事態としての2カ月ほどなら問題ありませんが、今後も出費を増やし続けることのないよう、長期在宅ワーク用の新しい金銭感覚をつくっていく必要がありますね。

在宅ワークという新しい働き方の中で、さまざまな工夫や発見をされた方も多いのではないかと思います。今のこの状況をチャンスと捉えて、今と未来のお金の使い方について考え直してみるのもいいのではないでしょうか。

【参考】
※「新型コロナウイルスの影響で利用者が伸びているWebサービスを緊急調査」マナミナ(株式会社ヴァリューズ)

川西 まあさ