クラレ、1Qは減収減益 世界経済の急減速により売上高は前年同期比3.3パーセント減の1,369億円

2020年5月14日に行われた、株式会社クラレ2020年12月期第1四半期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。

スピーカー:株式会社クラレ 取締役・常務執行役員 経営企画室担当 CSR本部担当 管理部門担当兼経営企画室長 多賀敬治 氏

2020年度1Q実績

多賀敬治氏:多賀です。本日はお忙しいところ、当社のカンファレンスコールにご参加いただきありがとうございます。それでは、2020年度第1四半期の決算説明を始めます。

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2ページ目をご覧ください。2020年度第1四半期の業績は、新型コロナウイルスの感染拡大により世界経済が急減速したことを受け、販売が減少しました。これに伴い、営業利益、経常利益ともに前年対比で減少しました。

スライドにお示ししているように、売上高は前年同期と比べて3.3パーセント減の1,369億円、営業利益は18.2パーセント減の120億円、経常利益は11.6パーセント減の113億円、純利益は10.2パーセント増の67億円で、前年同期比で減収減益となりましたが、純利益のみ増益となりました。

ビニルアセテートセグメントの概要

次に、3ページ目をご覧ください。ここからは、セグメント別に事業の状況を説明します。

最初は、ビニルアセテートセグメントです。ポバール樹脂は、世界的な需要低迷に伴い、販売量が減少しました。光学用ポバールフィルムは、昨年後半から続く液晶パネルの在庫調整の影響を受け、前年同期並みの出荷にとどまりました。水溶性ポバールフィルムは、個包装洗剤用途で販売が順調に拡大しました。

PVBフィルムは、主に自動車向け販売が低調となりました。「エバール」は、食品包材用途で販売が増加しましたが、自動車生産台数減少の影響を受けてガソリンタンク用途の販売が減少し、低調となりました。

以上の理由により、第1四半期は前年同期比減収減益となりました。

イソプレンセグメントの概要

次に、4ページ目をお願いします。イソプレンセグメントですが、第1四半期は前年同期比減収減益となりました。ファインケミカルが中国向けを中心に販売が減少し、エラストマーは米国の需要が堅調に推移したものの、アジアでの販売が苦戦しました。

「ジェネスタ」は、電気・電子デバイス向けで中国で先取り需要があり、販売量が増加しました。また、車載用コネクタ向けの販売において、新規採用が進みました。

機能材料セグメントの概要

次に、5ページ目をご覧ください。機能材料セグメントの第1四半期は、わずかではありますが、前年同期比で増収増益となりました。メタクリルは、樹脂・シートの販売量が増加しましたが、市況悪化の影響を受けました。

メディカルは、歯科材料において輸出を中心に先取り需要があり、当第1四半期の販売は堅調に推移しましたが、コロナウイルスの影響で、主に欧米において歯科医の休業が相次ぎ、需要が減速しています。

カルゴン・カーボンは、北米で飲料水用途を中心に堅調に推移しましたが、欧州では需要が伸び悩みました。炭素材料は、引き続き高付加価値品の販売が拡大しました。

繊維セグメントの概要

6ページ目をお願いします。繊維セグメントですが、第1四半期は前年同期比減収減益となりました。「クラリーノ」は、アジアおよび欧州で需要が低迷し、販売が減少しました。

繊維資材は、ビニロンでセメント補強用途が低調に推移し、ゴム資材向けも自動車生産台数減少の影響を受けました。一方、ベクトランの販売は堅調に推移しました。

生活資材は、「クラフレックス」でマスク用途が増販となりましたが、コスメティック用途や自動車用途の需要が減少しました。

セグメント別売上高・営業利益

7ページ目をご覧ください。このスライドでは、各セグメントの第1四半期実績と前年同期との比較を、一覧にしてお示ししています。参考までにご覧ください。

20年度1Q営業利益増減分析

次に、8ページ目です。このスライドは、2020年度第1四半期と前年同期の営業利益の差の要因を示したものです。

数量・操業度は、水溶性ポバールフィルム、「ジェネスタ」など、前年同期比で販売が増加した事業があったのに対し、ポバール樹脂、ファインケミカル、ビニロンなどの需要が低迷し、10億円の減益要因になりました。

交易条件は、原燃料価格の下落による恩恵を受けましたが、為替でユーロが円高に進んだため、トータルではほとんど影響がありませんでした。

経費その他は、光学用ポバールフィルムや水溶性ポバールフィルムの新ラインの稼働などによって償却費が増え、全体で16億円増加しました。

貸借対照表①(資産の部)

9ページ目をお願いします。このスライドでは、貸借対照表の資産の部を、昨年末と比較してお示ししています。

流動資産は、販売の減少に伴い、受取手形および売掛金が28億円減少したのに対し、現金および預金の増加が48億円、棚卸資産の増加が45億円などがあり、トータルで74億円増加しました。

固定資産は、マイナスの55億円となりました。これは、減価償却による無形固定資産の減少が37億円あったことが主な要因です。

貸借対照表②(負債の部)

続きまして、10ページ目をお願いします。このスライドでは、貸借対照表の負債・純資産の部をお示ししています。

流動負債は、110億円の減少となりました。コマーシャルペーパーの発行により260億円増加したのに対し、2019年度に未払い費用として計上していた米国工場の火災に伴う和解金を支払ったことなどにより、未払い費用が294億円減少したことに加え、設備買掛金などが減少しました。

固定負債は、217億円の増加となりました。これは、長期借入金を234億円増やしたことによるものです。

純資産は、為替換算調整勘定の減少69億円などにより、トータルでは87億円の減となりました。

新型コロナウイルス感染症への対応と通期連結業績予想について

次に、11ページ目をご覧ください。このスライドでは、新型コロナウイルス感染症への当社の対応と、今後の見通しについてご説明します。

当社は、社員やその家族など、すべてのステークホルダーの安全と健康を最優先することを基本方針とし、素材メーカーとして世の中に必要な製品を提供し、サプライチェーンを支える役割を果たすため、事業活動を継続しています。

今後、需要の低迷により、いくつかの事業で生産調整などを行なう予定ですが、現時点では、国や自治体の要請などで操業停止している拠点はございません。また、すでに第1四半期の業績にコロナウイルスの影響が出始めていますが、その影響は第2四半期以降にさらに大きくなると見込んでいます。

上期については、現時点で予測できる影響を織り込み、業績予想をスライドのとおり修正しました。売上高は期初の予想から300億円減の2,600億円、営業利益は130億円減の150億円となります。

一方、通期業績に関しては、影響を算定することが困難なため、2月に公表した業績予想を取り下げ、未定とします。今後、業績予想が可能となり次第、すみやかに公表します。

2020年度上期業績予想(前年実績との比較)

次に、12ページ目をご覧ください。このスライドでは、今回修正した上期の業績予想と、2019年実績を比較しています。参考までにご覧ください。

2020年度上期業績予想(期初予想との比較)

次に、13ページ目です。このスライドでは、今回修正した2020年度の業績予想を、期初予想との対比で示しています。

【ご参考】セグメント別売上高予想の前年比較

14ページ目をご覧ください。これもご参考として、セグメント別売上高の2020年度修正後予想を、前年度と比較してお示ししています。

【ご参考】セグメント別営業利益予想の前年比較

15ページ目です。これもご参考として、セグメント別営業利益の2020年度修正後予想を前年度と比較してお示ししています。

【ご参考】セグメント別売上高予想の期初計画比較

16ページ目をお願いします。これもセグメント別売上高の2020年度修正後予想を期初予想と比較しています。

【ご参考】セグメント別営業利益予想の期初計画比較

最後に、17ページ目です。これもご参考として、セグメント別の売上高の2020年度修正後予想を期初予想と比較してお示ししています。

以上で、説明を終わります。ご清聴ありがとうございました。

記事提供:ログミーファイナンス

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