シリーズでお伝えしている「注目小売店月次実績」。今回は100円ショップ「セリア」を展開するセリア(2782)の、2020年3月の月次動向及び過去実績、また過去1年の株価動向について振り返ってみましょう。

直近の月次実績

2020年4月6日に更新されたセリアの2020年3月既存店売上高は、対前年同月比102.8%となりプラス成長。内訳は客数102.2%、客単価100.5%であり、客数の伸びを背景にプラス成長を果たしました。

一方で全社売上高は110.1%であり、2月に続き110%を超える大幅なプラス成長となりました。

今期の既存店売上高の振り返り

では、同社のここまでの既存店売上高はどう推移してきたのでしょうか(同社は3月決算)。

既存店売上高は、マイナス成長9カ月・プラス成長3カ月となりました。マイナス成長月が多くなりましたが、2020年2-3月は2カ月続けてプラス成長であり、来期に向け成長の継続が期待できる状態です。

また客単価のプラス月が3カ月に留まる一方で、客数のプラス月は6カ月あるため集客力は維持されていると見られます。

一方、全店売上高は積極的な出店を背景に、今期12カ月全ての月でプラス成長を達成しました。

過去1年の株価動向

最後に同社の株価動向を見ていきましょう。

同社株価は、2019年8月に付けた安値2,363円からゆるやかな上昇が続きました。しかし2020年1月の3,495円到達後に反落。そして3月には、2,545円まで下落したものの反発し3,000円を回復。その後は3,000-3,200円付近での取引が継続しています。

今期は苦戦が続きましたが、新型コロナウイルスの影響が生じた2-3月の既存店売上高はプラスを維持しました。2021年3月期となる4月以降もプラス成長を維持できるのかが注目されます。

セリアの過去1年の株価推移

参考資料:2020年3月度の月次売上高前年比及び店舗数

LIMO編集部