2020年3月12日放送の日本テレビ系『ぐるぐるナインティナイン(ぐるナイ)』では、「勇気をだして…はじめての金髪ショー」と題した企画がオンエアされました。金髪にしたことがない芸能人が、カリスマ美容師に金髪にしてもらい、似合っているかをお客さんに判定してもらうという『ぐるナイ』の人気企画の1つです。

若い方には、金髪に憧れがある方もいるのではないでしょうか? また、中高年の方にも、薄毛が目立たないなどの理由で金髪にする人が意外と多くいるようです。この記事では、実はこの時期が「シーズン」ともいわれる、金髪にまつわる話題をご紹介します。

3月は「金髪シーズン」って知ってた?

筆者が通う美容室の美容師さんの話によれば、3月は美容院の繁忙期なのだとか。3月は卒業式や卒園式、4月初旬には入学式や入園式などお祝いのイベントが数多く控えており、そんな「ハレの日」に備えて髪を切りたいと考える人が多いのだそう。それは、主役の子どもや学生に限った話ではなく、お母様方もイベントに備えて、カットやカラー・パーマをしに来店するそうです。

もちろん男性の方も、新年度に向けて、心機一転、髪型を変える人や、暖かい季節に備えて短くする方もいるなど、3月は、老若男女を問わず、髪を切るのにうってつけのタイミングなのだともいえます。

と同時に、この時期は「金髪シーズン」なのだとか。美容師さんいわく、

「特に、高校生が多いですよ。春休みの間だけって決めてブリーチとかカラーとかを入れに来たりします」

特に若い層では、テレビで活躍するアイドルや俳優の金髪姿を見て、一度は金髪に憧れた人も少なくはないのではないでしょうか。とはいえ、学校の校則で、髪染めを禁止している学校が多いため、金髪にしたい高校生は、「春休みの期間だけ」と決めて、ワクワクドキドキしながら、初めての髪染めを体験しにくるのだといいます。

経験者が語る金髪のメリット

金髪に対して持つイメージは、人それぞれですが、最近は金髪の人も一昔前よりは街でもよく見かけるようになった気がします。ここで、実際に金髪にしてみた人たちが語る「金髪のメリット」についてご紹介します。

・生まれ変わった気分になる
金髪にした状態を初めて鏡で見たときは、見慣れない自分の姿に一度驚愕しますが、いつもは感じることのない爽快感を覚える方が多いのだそう。また、家族や周囲の人たちからも注目され、生まれ変わったような気分になるのだとか。

・話のネタになる
いきなり金髪にしたら、自分はもちろんですが、他人からも驚かれます。そして、「どうして金髪にしたの?」「金髪似合ってるね」「金髪いいな~私もやってみたいとは思ってたんだよね」「聞きにくいんだけどさ……何かあったの?」などなど、「金髪」を起点にして話が膨らみます。昨今、人の「見た目」に対してコメントするのはご法度というような風潮もありますが、その点、髪染めはわりと話としても尋ねやすいのではないでしょうか。

・絡まれない
「金髪にして以来、道で酔っ払いなどに絡まれることがなくなった」という人もいます。金髪に対して「恐怖感」を持っている方はいまだにおられますが、それを利用(?)して、過ごしやすい生活ができるということでしょうか。また、いじめられっ子が金髪にしたことで、いじめられなくなったという逸話もあるようで、髪型一つで、これまで抱えていた悩み事が気にならなくなるかもしれません。

・意外に悪いことはできなくなる
筆者の大学生の頃の友人は、「金髪にしてから授業に遅刻しなくなった」と言います。彼は「遅刻魔」と呼べるほどの遅刻常習犯だったのですが、彼の所属している演劇サークルで不良の役を演じることになり、演出の要望で金髪にさせられたのだとか。それ以来、大学の授業で遅刻をすると教授にも名前を覚えられ、他の学生からも顔を覚えられてしまうのが嫌になり、遅刻しなくなったのだとか。金髪にすることで、良くも悪くも目立ちますから、悪いことはできなくなりますね。

・薄毛が目立たない/若く見える
金髪は若者だけがするものだと思っている方はいませんか? ですが、最近、中高年の方にも注目されています。というのも、金髪にすることで、髪の色が頭皮の色に近づき、薄毛が目立たなくなるのだとか。日本でも、60歳、70歳を越えた男性芸能人などで金髪にしている人が多いのも、それが理由なのかもしれません。

金髪のデメリット

当たり前ですが、メリットがあればデメリットもあります。こちらもいくつか紹介していきましょう。

・お金がかかる
これは、パーマや縮毛矯正なども同様に当てはまりますが、カットの2倍から数倍くらいの費用がかかってしまうことがあります。また、ヘアケアなどのメンテナンスにもお金がかかるというデメリットがあります。

・髪の毛が傷む
これも、パーマや縮毛矯正などと同様に、髪を傷める可能性があります。色素を抜くことで、髪にダメージを与える上に、ブリーチと髪質の相性が悪い場合、髪が溶けたり、切れたりすることがあるといわれます。また、髪の毛が傷むだけでなく、ブリーチをしてから数日くらいにわたって、頭皮に痛みを感じることもあります。

・似合わないこともある
もともと金髪の白人に違和感を抱くことはあまりないかもしれませんが、目の色や肌の色など髪以外の色との関係もあって、日本人のほとんどを占める黄色人種が金髪にした場合は、他人に違和感を与えることもあります。一般的には、目鼻立ちがくっきりしている人や、肌が色白の人は、似合う傾向にあるといわれますが、みんながみんな似合うわけではありません。また、髪型を変えて自分としては似合っていると思ったとしても、周りから「黒のほうがよかったのに……」なんて言われてしまうかも。

・ケアが大変
ブリーチを入れた後も、髪のケアを怠るとさらに傷みます。髪に合ったシャンプーを使ったり、保湿を欠かさないようにするなど、ヘアケアに時間を割く必要があります。

・もちろん絡まれることもある
メリットとして「絡まれない」とは書きましたが、中には目立つ金髪を見て「おぅ、兄ちゃん、ずいぶん調子乗ってんじゃねーか」と絡んでくるコワイ人もいるかもしれません。そういう人がなるべく少ないところを歩くのもまた一つの方法です。

Twitterには、こんな投稿が

「3月楽しみ多すぎてビビる。金髪デビューもあるしな。」
「ブリーチ2回してきましたー。春休み限定カラー」
「春休みに入ったからかな。。?金髪の人が増えてる気がする。(((
๑•﹏•。๑)))コワイ…」
「ワンチャン春休みがゴールデンウィーク明けまでらしいんだけど(まだわからん)もしそうだったら金髪でフェス行ける」
「学生最後の春休みなので金髪にすることを決意!」

髪型や髪色を変えるのは、本人にとってはビッグイベントです。ワクワクしているツイートがちらほら見られます。とはいえ一方で、

「すみませんすみません。僕は怖い人じゃないです。グレーが落ちて金髪になっちゃってるだけです。本当は優しい男の子なんです。電車混んでるのに僕の周りだけ空かないで」
「シンプルに金髪似合わないから、黒に戻した~!落ち着く~黒髪やっぱ最高~!」

といった投稿もありました。金髪にしてみてやっとわかることもありますからね。まぁ、失敗しても「話のネタ」になるんだと思えば……。

髪色変えて、春を迎えてみるのもいいかも!

新型コロナウイルスの感染拡大に伴って、中高生や大学生は春休みが伸びたりしていますし、一般企業の方も在宅勤務が増えたり、会議やイベントが中止になったりという事態になっています。そうした人の中には、退屈な毎日を送っている方も多いはず。そんなときこそ、いつもと髪色を変えて、ちょっと明るい気持ちになったりするチャンスなのかもしれません。

とはいえ、髪色を変える際は、美容師さんともよく相談して、髪質に合わせた無理のない範囲で楽しみましょう。

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