貯蓄ができる世帯とできない世帯の差は、「収入」ではなく「生活水準」に隠されています。「仕事で忙しいから外食や出前に頼ろう」「少しくらい贅沢をしても問題ないだろう」といった油断が、支出をどんどん膨らませているケースも見受けられます。

とくに共働き世帯の場合、夫だけでなく妻も仕事用のスーツを買い揃えたり、周囲に合わせて身なりを整えたりと、専業主婦世帯より出費が重なる傾向があります。夫婦で財布を分けていることで、お互いブレーキをかけずにお金を使っている可能性も考えられます。

貯蓄が増えずに悩んでいる方は、まず原因を分析してみましょう。「外食費がかさんでいた」「お互いの貯蓄の意識が薄かった」といった発見ができたら、貯蓄を増やす意思を夫婦で共有してみては。早く帰宅した方が食事を作る、貯蓄用の共同財布を用意するなど、家庭に合った方法で貯蓄に取り組んでくださいね。

まとめ

「貯蓄額は分かっているが、手取り年収における貯蓄割合は把握していない」という家庭も多いのではないでしょうか。つい金額にばかり目が行きがちですが、収入に対してどれだけ貯蓄できているのかを知るのも重要です。この機会に貯蓄割合を算出し、家庭の貯蓄状況を見直してみましょう。

もし先ほどの数値より大きく下回っているのなら、生活水準が高すぎるのかもしれません。普段の生活スタイルを振り返り、支出の抑えるべき項目を探してみましょう。家計の改善点や夫婦の浪費癖が浮き彫りになるかもしれませんよ。

【ご参考】貯蓄とは
総務省の「家計調査報告」[貯蓄・負債編]によると、貯蓄とは、ゆうちょ銀行、郵便貯金・簡易生命保険管理機構(旧郵政公社)、銀行及びその他の金融機関(普通銀行等)への預貯金、生命保険及び積立型損害保険の掛金(加入してからの掛金の払込総額)並びに株式、債券、投資信託、金銭信託などの有価証券(株式及び投資信託については調査時点の時価、債券及び貸付信託・金銭信託については額面)といった金融機関への貯蓄と、社内預金、勤め先の共済組合などの金融機関外への貯蓄の合計をいいます。

LIMO編集部