今日も1日お疲れさまです。投信1編集部です。編集部が選んだ今日の注目ニュースを、投信1編集部や個人投資家向け金融経済メディアLongine(ロンジン)のアナリストのコメントとともにお伝えします。
想定ほど悪くない=ポジティブに受け止められた中国貿易統計
8日の日経平均株価の終値は、1万6,830円92銭と1週間ぶりの高値となりました。円相場は1ドル=106円台後半に上昇したものの、昼間に発表された中国の5月貿易統計が市場の予想ほど悪くなかったことで中国経済の先行きへの懸念が和らぎ、パナソニック(6752)やファナック(6954)、信越化学工業(4063)など、中国への収益依存度が相対的に高い銘柄を中心に買い戻す動きが見られました。
中国の貿易統計は、外需の強さを表す輸出が2か月連続で前年割れ、内需の強さを表す輸入に至っては19か月連続の前年割れとなっています。中国経済の先行きは依然不透明ですが、市場関係者が想定していたほどの減少率にならなかったことがポジティブに受け止められ、買い戻しにつながったようです。
一方、アメリカと日本の金融政策を決める会合が来週開かれるほか、英国のEU離脱を問う国民投票を控えていることなどから様子見の投資家も多く、東証1部の売買代金は1兆8,207億円となり、4日連続で活況の目安とされる2兆円の節目を下回りました。
世界のネット通販戦線で勝ち残れるか。
8日のNHK NEWS WEBでは「楽天 英など3か国でネット通販から撤退」と報じています。ネット通販大手の楽天(4755)が、イギリスなどヨーロッパの3か国の拠点を閉鎖し、撤退するというものです。楽天が同日発表した資料によると、同社はフランス、ドイツに欧州での投資を集中し、英国、スペイン、オーストリアでは今年8月末までにマーケットプレイスおよびウェブサイトを閉鎖するとしています(オーストリアについてはドイツのマーケットプレイスからサービス提供を継続する予定)。
楽天は台湾、アメリカ、ブラジルでもサービスを行っており、今後はドイツ、フランスを含めた5つの国と地域に海外事業の資源を集中することになります。発表後も株価に大きな影響はなく(終値は前日比2円高の1,187円。動向が注目されます)、経営資源の再配分を意思決定したのちの事業戦略に注目です。
いかがでしたか。読者のみなさまの情報収集の一助になれば幸いです。
LIMO編集部